分からなくなって
ふと振り返る
そこに残った足跡と
呟いた言葉の重さと
この世界は僕の両手に
どれだけ触れているんだろう
飛び出そうとした背中は
羽が折れた嘘の様に
柔らかに宙に浮かんで
笑えない冗談も
淡く色付いた爪に弾かれた
最後まで夢見て
溢れだしたものも
きっと大事なもの全てが
変わっていく世界を
見守る様に手を振るんだ
分からなくても
此処に確かにあるものと
二人ぼっち手を握って
笑い合う様に涙を零した
振り返った表情は
温かな温度に包まれて
君を静かに待っているから
それでいいんだよ
今はまだそれで
考えるだけ無駄だと
頬に添えた手に
涙を伝わせて
震えて笑えない嘘も
君が愛した世界も
傷付いた言葉を
いくつか並べて
弾いたものが全部
両手で掬えなくても
救われるせかいであるように
そんな世界で
僕は生きるんだ