寂しくて飲み込んだ言葉
やるせなさと情けなさを
心の天秤にかけて、
落下していく
本当のところ
影が静かに追い付いて
僕を溶かした
消えた方が楽になるって
知ってた筈なのにね
伝える事は何もなくて
だけど言いたい事が
まだ喉に詰まってしまって
どうしようにも
泣きたくなるんだ
歩き出せないと
滲んだ世界に呟いて
片手に掴んでた筈の
君の体温が無くなって
緩やかに死んでいく
指先が掠めた
叫び出したい感情と
『さよなら』を告げた
目元を抑えて一言叫ぶ
どうしてか、
やっぱり泣きたくなるんだ
目一杯振り切った
感情相手に抑制なんてなくて
溢れだしたモノが全部
襲いかかる様に波打って
立ち止ったままの
掠れた声が千切れそうに
嘘くさい虚構を描いた
何も残さないよ
何も言わないよ
鉛みたいな心は
もう必要ないんだ
縺れた足と繋いだ手を
静かに天秤にかける
向こう岸の瞳は
瞬き一つ繰り返して
何も言わずに顔を歪めた
今日の僕が笑う様に
明日の僕が死んでいく
愛した日常が
いつしか僕の心を締め付けた
さよならだけが
優しい世界を思い描いて
吐き出した言葉が
正解だって言ってしまえば
きっと泣く事も忘れられるんだ
それは正解なんかじゃないのに、
正解なんかじゃなかったのに、