殺める。 疲れた様な目で 紫煙に紛れる私怨 足元に咲いた花は 枯れ木に溺れる 開いた眼も 虚無を迎えて 誰かの愛を甘受する 約束と安い愛を その胸元に咲かせた紅色も 首筋の嘘も 全部が殺したい程愛おしい、 なんて。 言う訳ないでしょう? 耐えきれないなら その両の手を離せばいい 十の指先で 流るるこの血潮を止めればいい 動かなくなる瞬間に この双眸を抉ればいい それが愛だと言うのなら 返すものなど何一つない 脈打つこの身体も 指先に込めた力で殺めて