誰かの為に

持ち合わせた愛と

確執を放り投げて

向こう側

硝子に映った

色彩の檻で

呼吸を静かに殺した


飛んでいく様に

幸せを乗せた

紙飛行機は

墜落する

幸せを望む様に

蹂躙された願いと

踏みつけられた祈り

雑踏に紛れた本音も

耳を塞いで

聞こえなければ良かった


本当は知りたくて

本当は望みたくて

本当は願いたかった

組み合わせた両手も

冷たくなった指先も

振り払われた腕の中で

懐柔された心も

静かに置いていって


綺麗な物だけが

本当を映すわけなくて

色彩の刃も

罪も罰も零して


呼ばれた気がした。

雑踏の中で

殺された日常に