僕が吐いた嘘を

簡単に丸めて

膝に抱えた

どれだけの苦労とか

辛さだとか

その目には

何一つ映らない

だから僕は知らずに

何度も傷付けて

知らんふり繰り返して

それでもなぞる

指先だけが情けなく震えた


表情は伺えない

分からないって

誤魔化した笑みも

引き攣れた傷痕と

笑えない冗談と


何度も叩いた

その扉の先で

きっと言葉の意味を

何度だって

君へ尋ねるんだ


悪意のない本音と

小さく千切った言葉

狂ったように見えた

歯車が虚ろに笑う

本当は知りたいけど、

気付かないふり

もう慣れたんだよ

長い夢は

覚める前に消えたから


触れる温度も

雨の冷たさに見失って

辿る一言も

もう、泣いてしまいたくて

だけどいないから

必要ないはずだって

積み上げた事も

気付けば崩れて

だけど、やっぱり笑えなくて

それでもいいや


震えた手で

叩きつけた

言葉も思いも意味も全部

躊躇いながら

結局笑うから

誤魔化さないで言うんだ


僕の嘘だって

きっと本当の言葉で。