まだ青々しく

失われるには

あまりに早い

その瞳は瞬き

踏み締めた草の香り

僕はまたこの場所で死んだ

もう一度、

森の中に見つけた

誰かの声の後ろ側

耳を塞いだけれど

鼓膜を揺らして気付く

その片手の先は

何も掴まずに

ただ静かに失われる

瞳が気付いた温度が

森の中で沈んでいく

誰も見つけられない

何処かの子守唄

僕は雨に濡れて

見ないふりを

ただ繰り返した

そうしてまた、死んでいく