酷く緩やかに
毒されていく
侵されていく
殺めて
弱めて
苦しいから
閉じ込めて
少しだけ
笑いかけて
僕が此処で
落ちてしまう前に
言葉を潰して
嚥下する声を
望んで転げた
もしも、もしも。
姿形が違って
もしも、もしも。
僕が僕じゃなかったら
世界は、
どうなっただろうか
きっと変わらない
きっと同じままで
ずっと変わらない
今までもこれからも
死んでいく細胞内で
笑いかけた絶望に
どうしてか喉が、
胸が苦しくなって
望んだのは僕なのに
願ったのは僕なのに
どうしても喉が
胸が苦しくなるんだ
緩やかに緩やかに
殺されていく
閉じ込めていく
僕の笑顔も
君の笑顔も
僕の感情も
君の感情も
一つしかないから
潰された呼吸で
必死に息をした
僕は此処だ。
君も此処だ。
全てが変える様に
全てが還る様に