曖昧な距離

小さくぼやけた

君の背中と

戻れない隙間が

悲しく映った


空が泣いてる

なんてさ、

まるで詩人みたいに

綺麗な嘘を吐くんだろ?


嘘吐きは背けたクセに

何時までも此処に残した

傷痕をなぞって

薄く笑ってんだ


寂しいなんて

言える訳もなくて

君が知らないから

僕も知らないよ

少しずつ開いていく

心の距離なのか

感情の擦れ違いなのか

僕は君に触れないんだ


曖昧な距離が

気付けばはっきりと

明瞭になって

僕は君の手を離してて

君は僕から目を

静かに逸らしていた


それなら此処にある

全ての愛を

もう還していこうか

二人ぼっちの嘘吐きは

終焉を迎えたんだ

その背中に置いてった傷口も

何時か癒えるよ


見えなくなったのは

曖昧な境界線が

僕を擦り抜けていったから

僕は君を愛していたよ?

でも詩人じゃないから

綺麗には伝わらないけど

それでも確かに、

僕は君を愛してた


愛していたんだよ