さようならの呪文と


間違った思考回路


思い出ばっかり詰め込んだ

お菓子の箱の中じゃ

誰も笑ってはくれないよ


幼い掌と

真っ直ぐな視線

君が描いた夢の中で

僕は泳いでる

回遊魚の群れは

暗示みたいに

目蓋の裏のほうでちらつく


むすっとした表情を

まったく隠さないで

君は頬杖をついている

窓の外は

もう誰かのもの


ぶちまけたペンキは

鼻につくにおいで

小さく笑う様に転げた

蛍光色みたいな色彩と

太陽みたいな笑顔に隠した


ぐるぐるり、


浮かれた微熱の海で

君は息絶える様に俯いた


魚は何時しか見えなくなって

腕の中にあったはずの

たくさんの夢でさえ

もう何も残ってないよ


それは夢だったんだ

それが夢だったんだ

回遊魚は見付からない

君は、


溺れてった


箱の中の思い出は

見つけない様に鏤めて