日が沈んで
影が伸びた
僕の後ろ脚で
君の影を踏む
逃げないで、
そう言いたかったのに
踏み越えた先で見えたのは
ただの悲しい世界だった
ディスプレイ越し
君は向こう岸を渡る
思い出せないのは
出しそこねた切符のせい
遮断機に阻まれて
蹈鞴を踏んでる間。
君は見えなくなった
そうして点々と光る
信号機の中で
歩いている
二人ぼっちの嘘
ビルの奥から差し込んだ
西日が反射する
忘れてしまったのは
本当に僕だったの?
踏み越えた先じゃ
君に逢えないよ
気付いてしまったら
もう戻れないのに
片足脱げた靴が
宙で逆さに泣いてる
僕はきっと、
君だけが思い出になる
ディスプレイにしか
君はもう残ってないのに
僕は君の影を追い越した
もう前に、君はいない