落ちていく

林檎の果実

追いかける様に

翼を折った

純白は

静かに穢れる


『それは、誰の祈り?』


貴方が望んだ

綺麗な世界は

いつしか、

汚くなってしまって

『今日』を願う事を

諦めていた


貴方は誰?

此処は何処?

どれが願いなの?


腐っていく

私を繋ぐ鎖

首輪は願いを悟る

錆付いた感情も

捨てる前に刺した


足元に広がるのは

歩いてきた血の跡

茨は何度も踏んで

刺さった針の温度

貴方を失うと笑った


『誰の、願い?』


貴方は、何処にいるの?

引っ張られた

黒い足枷が

涙を引き摺る

縺れた足音

砕かれた願いは

腐り落ちた翼の中に見た


『誰が、祈る?』


林檎は、戻らない

貴方の手元には

偽りの楽園だけ