薄紅色が

ちらちらと陰る

春海の死線

撫ぜるのは

凪の風


隠し事は

増えていく

出来ない事も

言えない事も

貴方は

知らないのに


掌で触れる

海の中で

足掻く、

抜けていく

酸素

伸ばした

腕の先で

薄紅は

翳す

それは、

誰の××?


嗚呼、

終わる

また今日も

同じだ

越えられない

爪先で

弾く

その先で

春色を殺す


呼吸は

止まる

僕は

絶えない

浮付いている

何処からか

流れる

音、

おと、

オト。


またね、

また僕が

呼吸出来るまで

生きていられるまで

薄紅が

視界を

覆うまで


またね、