耳を塞いだその隙間に

溜め息を吐いた

その意味も求めて

視線を合わせた


壁なんて必要ない

気付けばいいのは

単純にたった一つだけ

優しくはないけど

砕いた言葉は喉を通っていく

角が当たって下る感覚に

笑えないよ、

辛いだけで


何を手に入れて

何を捨てたのか

自分でも分からなくて

勝手な思い込みで

勘違いを繰り返した

白紙のテスト用紙にすら

シャーペンを持つ手が震える

何も聞こえないよ

いや、

聞きたくないよ


覗かないで

知らないままでいて

上手く付き合えない

別に気にしないって

そうは言っても

やっぱ気になってしまって

塞いだ耳から両手を外す

聴覚から入れる情報は

脳みその中で巡る

もう戻れないと

涙腺を静かに刺激されて


笑えない冗談だけが

蓄積されていく

君だけの、

僕だけの世界が

構成されて

壊された。