問いかける海の唄


夢追いし悲しき人は


憂いを踏み締め


かの大地を駆け巡る


振りかえらぬその背を


私は祈る事しか出来ぬ


力を持たぬ寂れた言葉


去りぬ風の声を


私は伝え叫ぶ咎人


夢が途切れしその先に


私は何を知り何を見る?


深淵を覗きみる碧眼の双眸


その眼が映す深海の色は


錆びた唄声を浄化する


玲瓏とした冷たき音


祈る両の手が凍る前に


愛を囁きし夢追い人の深層


持たぬ者が祈りし


罪の塔を崩壊していく


瞬くは眩い言葉の幸


一閃貫きし矢を


その真理の理に突き立てる


海の唄が救いし


かの大地に幸あれ!