呼吸を忘れた
午前2時の空気
浅く拾う音と
淡く触れた温度の差
火傷しそうな指先を
良い様に解釈して
柔らかく握りしめた
もう聞き返さないよ
その言葉の先は
塞いだ耳に溶けた
目蓋は閉ざしたまま
見えない視界は明るい
君を知らない夜に
慣れてしまったから
旅立つ訳じゃないけど
逃げる訳じゃないけど
誤魔化した痛みは
軋んだ心臓の涙
きっと眠れないのは
コレのせいだよね
分かってるんだよ
理由なんて後付けで
離れる為の口実に
僕は持て余した熱に溺れる
今日は笑っていられたよ
明日はどうだろうね
きっと壊れない様に
僕は抱き締めているんだ
都合ばかり優先して
君の電話を鳴らさない様
暗く淀んだ空気を吸って吐いた
もう呼吸は止まらないよ
喉を強く押しつけて
逃げ道を塞いで君に伸ばす
この両手が届けばいい
生きている証と笑って
僕の声が墜落していく
溺れたんだ、
酸素の泡を空に浮かべる
時計の針が動いたら
きっと僕もまた生きる
だから許してね
僕の心が死んでしまう前に
君を想う僕を許して下さい。