座り込んだ石の上

冷たさが布越しに伝わる

此処だけは変わってない

同じ様な景色と

あの日と同じような風


それでも変わっていく

移りゆく時代の波は

懐疑の嘘の隠した

呟いた言葉も

今だけは見ないふりして


組んだ足は

土を少しだけ抉って

湿っている地面を

意味も無く見つめた


空は青い。

雲は白い。

同じだね。

違うけどさ。


太股の上で組んだ

両の手を握って

力を込めれば、ほら

君は顔を歪めてる


「分かってる」


同じものなんてない

同じ時間なんてない

同じ人なんて、いない。


いない、んだよ。


分かってるよ

知ってたよ

無くなってしまったけどさ

それでも笑うことも

泣くことも許されないなんて

そんなことはないだろう?

だから今だけはさ、

縋らせてくれよ

君の胸に、

声に、

姿に、


思い出に。