しかめた表情で

揺れた花弁に触れる

いいんだよって

言えたなら良かったのに

気付かないふりして

君が繋ぐ音を塞いだ


何も聞こえない様に

ヘッドフォンを深く付ける

垂れ下がるコードが

不規則に触れるたび

不特定多数の嘘が

隠された声に覗いた

もしもばかりが見えて

確かなものなんてなくて

曖昧な境界を越えた


飽和して反響する

君が言いたかった言葉も

一緒にしてしまえば

きっと伝えられなかった

今も昔も同じだけど

塞いだ耳だけじゃなくて

閉ざした目蓋にも

深く突き刺さる


しかめ面の君は

僕の手を取ってはくれない

もう触れないって

知ってるんだよ


いつかの言葉なら

要らないんだよ

今だけが此処にあるなら

それだけが現実なんだよ

あの時の音が塞いだ声は

君を望んでいる

僕が言えなかった言葉も

一緒にしてしまって


咲いた花弁は

一緒には咲けないよ

知るには遠い

雑踏に僕と生きるなら

君が言いたい言葉も

僕の掌に隠して