ゼロ地点の狭間

疼き始める身体は

音を求める


リスン。

ただ在るだけじゃ

つまらない仕草で

一つに乗り上げた

掌は温度を奪ってしまう


シング。

震わせる喉は

意味を持たない

言葉の羅列

それでもいいじゃない


ノンストップ。

呟いたら何でも在りの

無法地帯の愛と

君次第の嘘を含めて

甘い毒を飲めば


ゼロから始める

鮮やかな世界の最初

幕が上がる瞬間に見えた

この世界の隙間に


小さく笑う君がいた