夏草

浮かび上がる

汽笛の声

嗚呼、此処ももう

終わってしまう


二人の姿は見えません

目を開いてない私は

何も見えてないのです


其処が美しいのか

其処が汚いのか

どれだけ膨らませても

何一つ浮かばないのです

だって私は

何も見た事がない


追いかけるのには

足が縺れてしまって

悲しむには

知りすぎてしまった


貴方が何処にいるのかさえ

もう私は知らないのに


踏みつけた

草の息吹は寂しい

落ちてくる意識と

浮かび上がる理性が

何かを狂わせて

悲しく、なってしまって


さようなら。

戻らなければ

何も見えずに消えましょう


消えましょう、

さようなら。