優しい言葉を信じるより
疑うほうが楽で
同じ言葉を口にする
苦さは何処までも広がった
「それは悪い事なんですか」
純粋な色はくすんで
靄がかかったまま
真っ直ぐは見れないんだ
ああ、やっぱりそうなんだ
君が泣き笑いの表情で
嘯く言葉は悲しく
カチリと嵌っては落ちていく
歯車はもう取り戻せなくて
一を信じ続けるよりも
十に流されるほうが簡単なんだ
そう言っては殺した心は
もう呑み込めない夢の先
「それは悪い事なんですか」
聞いた他愛も無い嘘は
分かり切った裏表の感情
優しさが苦しい
痛みが悲しい
辛いのが痛い
霞んで立てない両足を
押し切る両の腕を
君に分け与えられたら
抗う力を君に渡せたら
きっともう殺さなくていい
殺めた記憶を庇って
傷つくこともないのに
「信じなくていいよ」
もう見れない双眸を
突き刺す光は淡く
残酷が差し出した救いは
そこには残らない
残響と飽和の城だった