隠した瞳の下
灯台に立った君は
振り上げた腕を
投げ出して笑った
反射したのは
穏やかな笑い声
重ねたのは
温くなった体温で
伝わる事を恐れた
掌には優しさ一粒
転がして俯いた
深い深い
それはお伽噺の様
嘘吐きのアリスは
スカート翻して泣いた
ただそれだけだったんだ
素直になれないまま
君は泣いていた
森は知っていたのに
明かりは少し
眩し過ぎた様で
眩んだ視界の中で
くるくるりと君は踊っていた
掴めない幻想を抱いて
緩やかに描いた
口元の弧に触れた
温かいよ、
探した温度は
ずっとここにあった
嘘吐きアリスは
僕だったんだ
嗚呼、君はまだ
笑っているかな。