心を食い殺して

欺く意識の端

君は薄らと

「ああ、終わるね」

一言、空へ放り投げた


欺瞞の海は

呼吸を止める

笑いは、ない

ただ白く、黒く、白く

終わりを近づけた


「目を覚まそうか」

何処から?何処へ?

僕は目を伏せたまま

覚えていない世界で

君の帰りを待っていた


少しずつ減っていく

少しずつ追い詰められる

少しずつ忘れていく

少しずつ、

少しずつ。


どうしてかな

音が聞こえるんだ

声なのか

歌なのか

分からないけど


ただ波紋は静かに

湖面を揺らすから

気になるんだ

知りたい


穏やかな空すら

この喉を食い千切って

殺めた心の欠片一つ

この海へ放ってやろうか