美しい、と

俯く君の背中を

視線で追う


きっと許されない

片手を伸ばした

誰かの夢の跡すら

今じゃ遠いのに


「君はどうする?」


終わってしまった時間に

失ったものに

気付いてしまった


声も

音も

夢も

希望も

遠いまま

気付かない

知らない


それでも

君は生きた


強く

強く、

踏み出した

隠した背中の

悲しみすら

ぼやけているけれど



それでもまた

生きていくんだろう


温もりは

もうこの手にないけれど