ふっ、と君は


ゆっくりと笑った


『帰ろうか』


そう言って手を握った


温度は確かに近かったのに


どうしても君を見てると


涙が溢れてくるんだ



離れたくないのに


離したくはないのに


いずれ離れてしまうって


分かってたはずなのに


それでもどうしても


私は信じたくなくて



『帰ろうか』


変わらない場所があるなら


願ってもいいならば


不変が欲しかった


失わなくていい手の温度が


確かにここにあるって


そう言って笑ってほしかった



それでも私は君を


この手の温度を


いつかは忘れてしまうだろう


それでも君は笑っているだろうか


変わらずに笑ってくれるだろうか



『帰ろうか』ってまた


昔と同じようにさ


呆れたように笑って


私の手を握って


歩いて生きたい



そう、


私はただ


君と生きたいだけなのに。