悲しい、と


泣いたんだ


誰かの声が


響いた瞬間


きっとそれは失った


落とした視線も


失った温度も


僕は知っててなお


何も出来ない


ただ無力だった


孤独の隙間を



潜り抜けた


誰かの愛を探しに


転びそうになる足を


前へ向けたまま


「失ってないかい」と


笑う君の横を


俯き加減で走りながら



泣いた。


それでいいと


教えてはくれないのに


なんでそんなに


優しさに紛れた


声を探して


綺麗なだけの言葉を


美しいだけの世界を


見付からないと言ったのに



嗚呼、今日も素晴らしいね、と


繰り返した今日は


いつもより素晴らしく感じた