少しずつ


僕を追い越していく


季節の温度が


悲しみを


包んでいって


僕の体を


触れた指先を


冷たくしていった



色を変えた


秋の色彩を忘れて


白が寂しいと


君は呟いた



知ってるよ


それでも


溶かしていく


混ぜ合わせた


色彩は


雲間を染めた



少しずつ


滲んでいく景色が


悲しいと


僕の手を


握りしめた


温度が


二人を重ねた


影に嘘をついた