強くありたかった


弱いのは嫌だった


呟く言葉に意味がないのは


苦しいだけだと気付いた


色も形もなにも


全て変わってしまうなら


沈む様に心を隠して


それでも『変わらない』と


小さな壁を創り上げた



世界が崩れていく


音が僕を襲うから


ならばと振り上げた腕に


なんの意味があった


先を歩く君の足音が


遠くなったと気付いたのは


この手を放してから



求めてたのは



泣いたのは




弱いのは誰だった


その手を掴んだのは誰だった


呼吸が出来ないのは


歩き出せないのは


何もかも終わったから



土砂降りの雨が


二人の跡を消していったから