番の窓を開いて


翻すは紅


紺碧を重ねた外の色を


ゆっくりと引き摺り落とす様に


温度の冷たさが


指先の温度に溶けた



黒い窓の縁をなぞって


少しずつ音を失う世界が


僕の足音を辿る


蔓が前を塞ぐ視界の中


凛々と舞う紅を


この両の手に収めることすら


出来ないというのに



降りしきる白を隠して


色彩を惑わす綺麗な景色が


終わらせる世界の端に


死んだように沈んでいく


呼吸を止めて伸ばす


この手の先には誰がいるだろうか



散っていく紅が憎い


誰も救いはしないのに


もがれた羽の


痛みも知らないで