時計の針は落ちて


君の時間が止まって


あの時のままの長針は


見失った短針を探してる


そんな、気がした



この手に握られた


色あせた針の音が


今も記憶の中で鳴り響いて


蘇る様にそっと、


僕の中で色付いた



きっと君は知っていた


この長針が動き出すことを


君は、知っていた



時はまた刻み始めて


君の時間を


僕の時間を


ゆっくりと巻き戻した


やり直せる時間を


もう一度挑戦する時間を


みんなに平等に与えて



鮮やかに色付いた時間が


僕の背中を押す



もう、手の中に


針はなかった