車窓から見えた


窓辺に浮かぶ花色が


青色に溶けた


薔薇の花束にした


約束の形が悲しい


(叶いはしない思い出、が)


何時までも思い出させる


重なる影の数が


減る度に遠くなって


窓の外の景色が変わっていく


それはきっと僕の心で


頭の中なり続けるサイレン


遮断機に隠れたままで


何もかも壊せたなら


何かが変わっていただろうか


(それでも変わらないのは、)


柔らかい部分だけが


日溜まりに沈んでいく


そんな感覚ばかり覚えて


朧気になっていく君が


悲しみを積み重ねる僕が


あとどれだけ苦しめば、


(この罪は消えるのだろうか、)



遠くで、電車の通る音が、した