素組時

【キット名称】

ZOIDS ゾイドワイルド ZW42 キルサイス

 

【改造機名称】

キルサイスのカスタム機 ヘルサイス

 

【キットレビュー&改造動機】

新規造形が嬉しいカマキリ種のゾイドです。

兵器解放させるとシルエットがかなり大きくなり、なかなか格好良いです。

前脚の鎌を上下にさせるギミックにも関心させられます。

1点注意点として、ツイッター上でキルサイスのキャップが割れたという報告が散見されました。ウェルドラインに沿って亀裂が入りやすいようです。

といっても私の個体は問題なく、眼部バイザーは塗装済みで、装甲が黒という事もありスミ入れなどもあまり必要がないので、素組でも十分魅力的なゾイドです。

 

が。。。。。。。。。。

 

カマキリって身近にいる大型昆虫なので、子供の頃に採取して飼育・観察した経験がある人は多いんじゃないでしょうか。私もその一人です。なのでカマキリには思い入れがあり、モチーフ再現に少しシビアな目で見てしまいます。

あまり悪く言うのもアレなので、特に気になった点を2つほど。

まず、顔が全くカマキリに似ていません。カマキリは絶対に他の昆虫と間違わないほど特徴的な顔をしていますが、キルサイスの顔はアリのようです。

そしてもう一つは翅です。威嚇ポーズのカマキリは翅を縦に開きますが、キルサイスは真横に開きます。前翅を開いた時にだけ見える後翅も強烈なアクセントがあり格好良いポイントなのにキルサイスにはありません。

 

というわけで、そういった不満点を改善し理想のカマキリゾイドとなるように改造することにしました。

 

【改修ポイント初期案】

●顔をカマキリらしく(眼を大きく、触覚を伸ばす、輪郭をより三角に、単眼を触角の後ろに)

●翅が縦に開くように・後翅の追加。

●胴を可動化させ、通常形態をとれるように

●腹部に関節を追加し、威嚇時に腹部を上にそらせる事ができるように。

 

カマキリらしい顔にしようとおもいました。

とはいっても頭の中にイメージを固定したままにできなかったので、まずは簡単な図をおこしました。

カマキリの写真を等倍に重ねて輪郭や目のラインをトレスしてこんなかんじ。

 

パテを盛ってこんな感じ。

初めは可愛かったのに、口を付けたら一気にキモくなった^^;

触角は1ミリプラ棒です。眼はパテで成型後に切り取って100均レジンで複製しました。

 

塗装してこんなかんじ。

眼のクリアレジンは裏側に6角パターンを印刷したテプラとホログラムシールを貼りました。

なかなかイメージ通りにできたかなと思います。

カマキリの眼には偽瞳孔というどこから見ても目があっているように見える黒点があり、当初はそれを再現しようと思っていましたが、顔がキモくなりすぎると思ったので止めました。

そして完成後に気が付いたのですが、単眼を作るの忘れました。

カマキリには大きい眼の他に3つの眼があり、キルサイスにも造形があります。

ですが本来は触角の後ろに位置するはずが、キルサイスでは触角より前にあります。

触角の後ろに単眼を作るために後頭部をパテで延長したんですが。。。。

まぁいっか(適当)

 

前翅

キルサイスの前翅で気になったのは2点、真横に開く事と左右がピタッと閉じる事です。

カマキリは威嚇の際には縦に開き、閉じる際には左右の翅を重ねます。

色々考えた結果、こんなかんじになりました。

翅を左右入れ替えて向きも変えています。

この方が縦に開いた際に形が綺麗で、横幅が減ったので上から見たラインもすっくりします。ボールジョイントで接続してあります。

翅を重ねて閉じる事もしたかったですがは、出来るだけ手を加えずもとの造形を活かすようにしたかったので止めました。

 

チェーンソーナイフ

兵器解放ギミックのチェーンソーナイフは通常↑のように展開するのですが、翅が縦に開くようになった都合で、別の取り付け方を考えました。

試行錯誤の結果、こんな感じになりました。

上下に角度を変えられて、縦・横にロールできるように取り付けました。

立てて後翅に見立てる事も、横に展開して武器として使う事も出来る感じです。

もともと後翅を取り付ける事は別に考えていたのですが、こっちの方が後翅が飾りだけにならないので採用しました。

後翅としては小さい事と、翅を閉じた際に収納できるようにする都合でややこじんまりとしたかなぁとは思います。

 

腹部の可動化

カマキリは威嚇時に腹部を上に逸らせるので、それを再現するために腹部に関節を一つ追加しました。

そのままでは曲げると干渉してしまうので、一度引き出してから曲げるようにしてあります。

曲げた際にできる隙間が気になるので、プラ板の隙間隠しも付けました。

 

胴の可動化

体を水平にした通常形態を設けるために胴を可動化させました。

胴を切り取り(上下運動はオミット)、ジョイントで接続しています。

↑の画像で左から2つ目のキャップは、この改造で新たに増やしたキャップです。

そのキャップの位置から体の反対側にプラ棒が通っています。その中央から頭側にジョイントを伸ばし、胴体と接続しています。干渉対策として接着しておらず、胴を少し伸ばしてから可動させ、再び胴を押し込んで整える仕組みです。

可動の都合で前側の骨格を一部切り開いています。

そこを隠す装甲を1枚追加しました。胴を水平に下げる際は画像右のように装甲を反転させる仕組みです。装甲から軸を伸ばして本体の穴に取り付けてあります。

頭部のボールジョイント可

通常形態時にキットのままでは顔を水平に向けられないのと、少し首をかしげるようなポーズも取らせたかったので頭部はボールジョイント接続にしました。

 

≪塗装

装甲

灰サフ→タミヤレーシンググリーン→タミヤエナメルフラットブラック・クロームシルバー・ゴールドリーフで部分塗装→→ウェザリングカラーグランドブラウンでウォッシング兼スミ入れ→つや消しトップコート

グリーンも色々種類があって悩みましたがレーシンググリーンを選択。塗りたてはちょっと明るいなと思ったけどウォッシングしたら落ち着いてイメージ通り。もう少しカマキリに近い色見だとタミヤ濃緑色とかも良いかなと思います。部分塗装個所は画像参照。ウェザリングののりをよくするために一度つやけしトップコート。ウォッシングはフィルタリングも兼ねて濃い目で、新品感が無くなればいいや程度にさらっと行いました。

 

骨格

黒サフ→タミヤブライトガンメタル→エナメルフラットブラックでウォッシング→ウェザリングマスターシルバー・赤サビでドライブラシ→つや消しトップコート

ブライトガンメタルを塗って一度組んだらちょっと明るかったので、フラットブラックでウォッシング。ウェザリングマスターのシルバーは指でエッジ中心にちょこっと塗り。赤サビはアクセントに数か所使用しました。

 

タイムボム

灰サフ→タミヤダークイエロー→ウェザリングカラーグランドブラウンでウォッシング兼スミ入れ→つや消しトップコート

カマキリの卵を表現するために黄色かオレンジにしようと思い、以前の残りがあったダークイエローを選択しました。

 

チェーンソーナイフ

茶サフ→ミスターカラースーパーステンレス2で部分塗装→グランドブラウンでウォッシング兼スミ入れ→つや消しトップコート

カマキリの後翅は茶色のイメージがあったので茶サフそのまま使用しました。

他が結構暗い色になったので、あんまり目立たなかったかも。

外しでオレンジでもよかったかなぁと思います。

 

眼部自作クリアパーツ

セリアの速乾レジンクリアレッドを使いましたが赤というよりピンクでした。

コンパウンドで磨いた後、ミスターカラークリアレッドを重ねて目標の赤さまで出して、最後に光沢トップコート。

眼の裏にはテプラで作った複眼模様とホログラムシールを貼りました。

 

【感想】

単眼を作るの忘れましたが、イメージ通りできたと思います。

今までの経験を踏まえ、遊んでいるとパーツがポロポロと取れないように意識して作ったので触りやすさの点でも合格点を付けられるかなと思います。

今までエポパテはタミヤの高密度タイプを使用していましたが、今回は緑の速乾タイプを使用しました。高密度ではヤスリ掛けがしんどかったけど速乾はヤスリ掛けも切削もしやすく、1時間少々で触っても手につかなくなるので硬化前成型がかなりしやすかったです。

今までなんで使わなかったんだってくらい使い勝手がいいです。

今年は梅雨が長く塗装できない日が多かったので、のんびり作ったのも自分的には良かったです。こんなペースで今後もいこうかなと思います。

 

【自分用メモ】

●タミヤのエポパテは速乾がベスト、高密度はかなり使いにくい。

●クリアレジンが多少曇っていても、曇りが晴れて水に濡れたようになる。