キャノルガの改造工作を紹介したいと思います。
上の写真を見てわかるように、キャノンブルの兵器解放ユニットをほぼそのまま使っています。ユニットの幅がキャタルガの頭よりやや小さく組み合わせ安かったのが、ミキシングにキャタルガを選んだ決めての1つでもあります。
工作のほとんどは削ってヤスってなのですが、その他の部分をご紹介したいと思います。
頭部
9連キャノンのハッチに接着して、頭部ごとハッチを開閉するようにしてあります。
そのままだとハッチを開いた際に頭部が後ろに向きすぎてしまい、もう少し前を向かせたかったのでハッチを3分割して蝶番で繋いであります。
蝶番は真鍮製でしたが瞬着で問題なく接着できました。
分割前
分割後
自作バイザー・発光ギミック
このキャノルガはキャタルガの改造ではなく、キャノンブルの改造作品なんです。
なのでキャノンブルに合わせてバイザーを付ける事にしました。
キャノンブルのバイザーは塗装によるキャンディーレッドです。
クリアパーツで作る事も検討しましたが、クリアーだと暗くてイマイチになりそうなので、キャノンブルに合わせる事にしました。
ですが、脱着可能にしたいとも思い、その場合塗装ハゲが間違いなく起こるので悩みどころです。
キャンディーレッドはシルバーの上にクリアレッドを塗装するわけですから、赤のクリア素材の裏に銀色のシールなどを貼ればキャンディーレッドになるのでは?と思いました。
100均で素材を探したところ赤のクリア素材はダイソーの暗記下敷きに決まりました。薄手の赤と緑のクリア下敷きで、緑も含めて今後使えそうです。
糊面が銀色のシールは中々なく、どうしようかと思っていたら、同じくダイソーの電源オフ時鏡になる液晶保護フィルムを見つけてピンときました。
早速購入して実験してみると
とてもきれいなキャンディーレッドになりました。
そしてさらに、強い光を透過する性質を持っているので、電飾もしてみようと決めました。
バイザーは面積が大きく、そのままでは少々味気なかったので、テプラシールで複眼模様をいれました。
赤色下敷き、テプラシール、液晶保護フィルムの3層構造です。
2期敵ゾイドのバイザーに合わせながら、発行ギミックも搭載できて結構良いアイディアだったかなと思います。
電飾の作成
発光ギミックは初挑戦です。
色々調べた結果、単純に光らせるだけなら結構簡単な事がわかりました。
ミライトというスイッチ付電池内蔵式使い捨てのLEDや、電池ボックスやスイッチ付のLEDユニット、ガンプラ用のLEDユニットなど工作不要で使えるようです。
ですが電飾で一番重要な事は限られたスペースに組み込むことのようで、上記のユニットはそこの融通が利かないという問題があります。
今後の事も考えて、本を買って勉強し、回路を自分で作ることにしました。
作ったのがこちら。
ひどい出来ですが、光らせる事には成功。
3Vボタン電池、ロックスイッチ、白色LED2灯並列です。
ネットに情報あると思ったのですが、意外な事に回路図ばかりで見本がありません。
回路図見ながらなんとか慣れないハンダ付けで作りました。
しかしやはり何でもやってみるのが一番ですね。
今ならもっと上手く出来る自信があります。
組み込みはかなり酷いです><
ハンダ付けに精一杯でケーブルの長さがまったく合っていないのでこんな感じになりました。
LEDは黒色のホットボンド(グルーガン)で接着してあります。
大きな失敗点が一つ。
スイッチにはいくつか種類があるのですが、押した時の感触が玩具っぽくて良さそうという理由でロックスイッチ(押すとON、もう一度押すとOFF)を選びました。
当初は頭頂部の3ミリピンをくり抜いて、そのピンを延長してスイッチに接着し、裏からそのピンをもとの位置に戻してON・OFF出来るようにしようと思っていました。
しかし、こういった電子部品に瞬着は故障の原因になりご法度で、基本的にホットボンドを使用するとの事です。ホットボンドは接着力が弱いので、やろうとしていた方法だとスイッチを押す力がそのまま接着を剥がす力になってしまい断念しました。
目のレジン複製
バイザーが大きく全体を均一に光らせるのは恐らく無理なので目全体を光らせてバイザー越しに浮かびあがらせる事にしました。
目をクリア複製する必要があったので、今まで興味はあったけど機会の無かったレジンを使う事にしました。
初めてなのでレジンは100均の物を検討し、調べるとセリア1択のようなので速乾のものを早購入。UVライトは別に買って(50V)、おゆまるで型取って使ってみました。
ネット情報では臭いやべた付きがあるとの事でしたが、特にありませんでした。
少々大きく作りすぎて削ろうと思いましたが、レジンって固いんですね。
無理にやっても傷が大きくなりヤスリ掛けが大変になってしまう。
1回でバッチリにしないといけないところに難しさを感じました。
ですが裏にバリバリ傷が入っていると、表から見た際にクラックの入った水晶のようでいい感じ。2期の敵機ゾイドは操られて目がシルバーなので、それにも似た印象があったのでそのまま採用する事にしました。
採用理由はもう一つあって、光の拡散を狙いました。
LEDの光は直線的なので、そのままではキャタルガの大きな目全体を均等に光らせる事が難しいです。
そのため、LEDに半透明のキャップをかぶせたり、目をクリアではなく少しホワイトを混ぜて半透明に作る事が必要でした。
その問題をある程度解決する事が出来そうだったのがもう一つの採用理由です。
目をはめる部分をシルバーに塗って、遅乾性で白化せず乾燥しても透明のままの接着剤で付けました。
足の移植
足の数は変えたくなかったので、使っていないパーツから足を切り取って瞬着で仮固定し、パテで補強しました。
入り組んで細かい部分で、クラフトナイフでは全然成型できずヤスリも上手くかけられません。
道具不足を感じました。完璧は諦めて塗装で誤魔化しています^^;
タイヤ
今回最も初期構想から変更が大きかったのがタイヤの取り付け位置です。
コロ走行させるためには接地させる必要があり、接地するまで下げた位置に取り付けると合体時に親機と干渉してしまいます。なので合体時にタイヤを別の位置に組み換えるか、タイヤの位置を上げる仕組みが必要でした。
組み換え合体はイマイチだと思ったので、当初は回転ピンより前にシャフトを通して、そのシャフトごとタイヤを上げるようにし、回転動力は歯車で伝えようとしました。
ですがキャノンブルの兵器解放ユニットはシャフトを通す隙間がまったくなく断念、回転ピンに取り付ける事にしました。
タイヤは回転ピンにそのまま取り付けると浮いてしまい接地しません。
なので100均に売っていたおもちゃのトラックからタイヤを取り、組み合わせることで径を増やしました。タイヤは中心にZキャップを埋め込んでいます。
受け部分の軸も5ミリ径に削っています。
100均トラックのタイヤは非常にもろそうな材質だったので、重量が増えてしまいますが裏面を全てパテで埋めて補強しました。
塗装後、摩擦抵抗増加と塗装面の保護のため、接地面にメディウムという乾燥すると透明なゴムのようになる物を塗っています。
武器
2期らしく武器を側頭部に取り付けました。
武器はコトブキヤの武器セットから合いそうな物を買いました(名称失念)
もともと手持ち武器なので、グリップ部分他余計な物は切り取っています。
取り付けはキャタルガにもともと開いていた穴に5ミリ径のプラ棒を通し、武器にはZキャップを短く切って埋めています。
これにより、単体時兵器解放で頭の角度が変わっても武器を前に向ける事が出来ます。
この武器は合体時にスライドする3ミリピンに組み替えるので、取り付け用の3ミリ穴も付けました。3ミリ穴の開いている適当なジャンクジョイントパーツを加工し、干渉の関係で武器の外側に付けています。
ライダー
キャノンブルのライダー搭乗部を活かして乗せる事が出来ます。
そのままでは視界が無いので、モニターを見て操縦していることにしました。
適当にシールに風景を印刷して貼っています。
内部機構観察窓
側面のピンを切り取った際に大きな穴ができました。
合体時の親機への負担を考えあまり重くしたくなかったので、
埋めずに中の機構が動く様子を見える窓にしてみました。
100均の鉢底ネットを塗装して。裏からホットボンドで貼っています。
その他
メンテナンスが出来るように分解できるように接着箇所は最小にしてあります。
中央のZキャップは飾りではなく本当にパーツの結合に使っているのが良い感じ。
塗装
シルバー部分 黒サフ→タミヤシルバーリーフ→黒でスミイレ→半光沢トップコート
シルバーは部分塗装ばかりであまり使ってこなかったのですが、トップコートするとかなり質感かわりますね、くすむというか汚くなるというか。どうやら金属粉の配列が動いてしまい光沢トップコートでもダメらしい。面積の大きい頭部装甲は質感が気に入らなかったのでシルバーを吹き直してトップコートなしにしました。
骨格 黒サフ→タミヤガンメタル→半光沢トップコート
9連キャノン・尻尾武器 灰サフ→タミヤマイカレッド→黒でスミイレ→半光沢トップコート
※キャノンは露出部以外をマスキングして塗料が乗らないようにしています。
タイヤ 黒サフ→タミヤブライトガンメタル→エナメルクロームシルバーで部分塗装→半光沢トップコート
タイヤの増径部分は素材不明だったのでプライマーを塗りました。トップコート後、接地部分にメディウムを塗り塗装保護と摩擦増加を行いました。
側頭部武器 黒サフ→タミヤライトガンメタル→黒でスミイレ→半光沢トップコート
やり残したこと
非兵器解放状態で合体時するとタイヤが干渉してしまい合体できなかった。
タイヤにディスプレイ用の取り付け穴を開ければよかったと後の祭りです。
反省点・自分用メモ
●今回は瞬間接着剤を各所に使ったが、白化が多く発生した。塗装前なのでよく洗って塗装すれば問題なかったが対策は必要。速乾材を用いると白化しないらしいので今後使っていきたい。
●表面処理が雑な個所が多い。複雑な造形箇所はクラフトナイフで削ったりヤスリ掛けがしにくく道具不足を感じた。特に削るような作業がしにくかった。
購入を検討したいのは■模型用彫刻刀■精密ヤスリ■ハンダ台■5ミリ以上のピンバイス
●レジンは固く表面処理がしにくいので型取りを勉強する必要がある。
●シルバー塗装はトップコートでかなり質感が変わるので注意。
感想
アイディアを形にできて自分なりに満足できました^^
レジンや電飾など初めてやった事もあり、収穫がとても大きかったです。
今後に活かす意味でも高い価値がありました。
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