治療を選ぶ、ということ | 蟹、退治中 (乳がん生活)

蟹、退治中 (乳がん生活)

2012年12月 乳がん告知
13年2月 右乳房切除術(HER2 3+、ER +、Pgr -、リンパ管侵襲あり)
3月から抗がん剤(AC)、ハーセプチン、ホルモン療法の
術後治療を提示されるも、若き主治医の方針は一転、二転。
主治医を変え、ハーセプチンとフェマーラで治療中に
転移発覚

少し前に、中居くん司会の「終活」関連の番組が
テレビで放送されました。
乳がんで無治療を選択されたブロガーさんが
出演されていましたから
ご覧になった方も多いと思います。


あれ、私には、とってもとっても良かったです。
何がって、主人と一緒に見ることができたことが。


「無治療」はあの人にとっては良かったとしても
人によって違うよね。
病気の状況とか、環境とか、
何を大切にするか、とかさ。
みんなに当てはまる正解なんてないんだよ。

そんなことを話しながら見ておりました。



数日後のある日、主人が
何の話からそうなったのか忘れましたが
「この前のテレビの人は偉いなあ」と。

う~ん。
やっぱりそう見えますか。
私「確かに無治療を決めるのに勇気がいったと思うけど、
  偉いのかなあ?
  それじゃ副作用を覚悟して治療を受けてる人は
  偉くないの?」
(注:彼女を貶めるつもりは全くありません。)

主人「ああ、そうだな」
と、私の言いたいことをわかってくれました。



また別の時。

私「次の検査でガンが増えてたとしても
  抗がん剤延期してもらおうと思ってるの。」

主人は、不満顔。
抗がん剤をやった方がいいと思っているよう。
この前偉いってほめてたのはどうしたの?という
突っ込みは抜きにして。

私「抗がん剤しないんじゃなくて、
  再開をもうちょっと後にしてもらうの。
  まだリンパ浮腫が残ってる状態で、
  浮腫みの原因になるドセタキセルを再開したら、
  前よりも早く、浮腫みが悪化してしまうでしょ?
  苦にならない程度まで治まるか、
  浮腫みの対処法がはっきりしてから
  ドセを再開したいの。」

気持ちはわかるけど・・・な感じの主人。


ドセタキセルの副作用、
髪や爪、指先の痛みやしびれは
我慢の範囲内。

味覚障害や食事が飲み込めないのも、
私の場合ずーっと続くわけではなかったから
数回なら何とか我慢できる。

でも、浮腫みが酷くなって
息苦しくなったり歩けなくなったり、
普段の生活が送れなくなるのが嫌なのです。


私だってがんが増えるのは怖い。
増やしたくない。けど、
転移予防の治療だったら
「がんと手を切るためなら副作用も仕方ない、
今だけ我慢しよう」って受ける。
でも転移してからの治療は、根治を目指すのは難しい。
できるだけ増えないように、という治療が
いつまで続くかわかりません。
副作用をどこまで我慢すべきなのか・・・。

あー情けないね。
迷ってるのが他の人だったら、私きっと、
「抗がん剤やってみて、我慢できなかったら
そこで止めればいいよ」なんて
言ってるんだろうな。

でも自分にはそう言えないんですよ。
浮腫みが酷かった時が辛かったから
もうそんな思いはしたくない、って。
弱虫です。


抗がん剤をするか、しないか。
副作用を少なくできないのか。
副作用を我慢してでも治療を受けるべきなのか。

主人と話して、これといって結論が出たわけではないのですが、
「すぐに受け入れるのが難しい治療だったら、
クリニックのS先生にも相談してから決めよう」
ということになりました。



で、前回の診察時の、ムーミン先生との話。

私:どんなことをしてでもがんをやっつけようっていうんじゃなくて
  できるだけ普通の生活を続けられるような形で
  治療を受けたいと思っています。
  ドセタキセルの最後の方は、その範囲を超えちゃったっていうか
  普通の生活はできない、と感じたのですが、
  そこまでいかないようにして治療を続けたいんです。

医:そうね、それはとても大事なこと。
  転移治療は、QOLを少しでも長く保つのが目標になってくるから。

私:クリニックのS先生には
  治療以外にも話を聞いていただいたりして
  生活面のこともよくご存知なので
  これからも、S先生に相談しながら治療を受けたいんですが
  よろしいですか?

医:もちろん、そうしてください。


ダメ、と言われるとは思わなかったけどね、勿論。
でも黙ってS先生のところに相談に行くより
ちょっとお断りを入れといた方が、お互い気分がいいじゃないですか。



来月CTを撮るまでは
ハーセプチン・パージェタがどの程度効いているかわかりません。
効いていれば引き続きドセを休薬できます。
どうかそうなりますように!


              


玄関横に置いてあったプランター、
骨折した後、とりあえず隅に押しやって、
そのままになっていました。

週末に、横倒しになったプランターから
ムスカリが咲いているのを発見!
日曜日に主人に頼んで土に移してもらいました。


鉢底の軽石もネットもそのまんま、一緒に(苦笑)。
根っこが張っていて取れなかったんだそうです。

この生命力、見習います!



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