炊き出しボランティアグループから
支援の手があまり届いていない牡鹿半島の
石巻市新山浜の不足物資について連絡が来ました。
その話を受けて、ロート製薬の震災復興支援室の河崎さんが
翌日すぐに車を走らせ、
薬などを届けに行ってくださいました。
河崎さんは復興支援のため、とうとう宮城県にお引っ越しをされ
毎日支援活動のために走り回っていらっしゃいます。
牡鹿半島の旅からお帰りになった河崎さんから
いただいたお手紙です。
暑い朝に、爽やかな高原の風のようなお便りです。


井原さま

 昨日、牡鹿半島 阿部様に 支援物資をお届けいたしました。
 石巻から半島を回っていきましたが、道が荒れてなかなか緊張感のあるドライブを楽しみました。

 物資は仙台事務所に在庫のあったものですが、ご要望の商品以外に
 感染症を防ぐための 殺菌ハンドソープ、綺麗になってもらうためのフェースマスクなども 
 お届けいたしました。

 このフェースマスクで「綺麗になってや!!」の言葉に大笑いされていました。
 肝っ玉母さんみたいな 力のある目をされていました。
 
 阿部さんからは 私達の為に お魚や蛸をプレゼントしてくれました。
 単身赴任の私にはありがたい予想外のプレゼントでした。


 牡鹿半島は、不便な場所だけにボランティアの入りにくい場所です。
 女川原発も近く、いろんな意味で不安もおありでしょうが、
 村人の為に 一生懸命にお世話をされている気丈な方です。

 今回お届けできなかったものは、後日お送りする事をお約束して
 お別れいたしました。(クロネコと佐川急便は届きます)

 あの笑顔をみたら、車酔いしそうな でこぼこ道も
 苦にならないくらいの元気をもらいましたよ。

 実はこの日、カゴメ㈱の方お二人も一緒に同行したのですが、
 彼らもまた同じように元気のおすそ分けをいただいたと 喜んでくれました。

 
 その後、南三陸の志津川中学校に行きました。

 そこには カゴメさんがプレゼントした トマトの苗が生徒の人数分ありました。
 子供達が一人一人の名前を書いたプランターで育てています。

 小さな青いトマトの赤ちゃんが育っていました。
 
 子供達が毎日水をやり苗を育てるという行為が、彼らを癒しているようです。
 
 平時なら何気ないトマトの小さな実がついている姿が、なにか愛らしく、
 いとおしく感じましたが、この感覚が震災が私達にプレゼントしくれている
 大事な人間としての感情なんだと思いました。

 おかげで、素敵な一日になりました。

 ありがとうございました。

ロート製薬株式会社 震災復興支援室 室長  河崎保徳