BCG
BCGは2010年現在、結核に対する予防効果が認められた唯一の弱毒生菌ワクチンであり、世界中で利用されているが、国ごとに対応は異なる。
特定年齢で一律接種
:フランス、インド、ロシア、日本、大韓民国など
ハイリスク群にのみ予防接種
:ドイツ、オランダ、スウェーデンなど
予防接種実施せず
:アメリカ合衆国など
死亡者数・死亡率
:H2(3,664人)3.0/10万 → H20(2,220人)1.8/10万
新登録者数・罹患率
:H2(51,821人)41.9/10万 → H20(24,760人)19.4/10万
H20年齢別罹患率
:0~4歳0.9/10万 5~9歳0.4/10万 10~14歳0.5/10万
20代~50代11.6~15.8 60代 21.7 70代 60.0/10万
活動性結核患者の半数以上は60歳以上の老人に集中しており、15歳以下の小児例は毎年200~230人と随分と少ないことがわかっています。加えて、我が国では、アジアの多くの国で今でも大きな問題となっている新生児結核は皆無であること、感染・発症のパタ-ンが乳幼児型(0~6歳)と成人型の二つに分けられ、乳幼児型が約75%を占めているという特徴が明らかになっています。この乳幼児型結核の95%は家族内感染(父母や祖父母から感染するケ-スです)だというのも大きな特徴です。乳児型結核では、肺に空洞などの病巣を作って菌を排出することは少ないものの、しばしば致死的な重症結核が多いこと、BCG未接種ケ-スに重症例が多いことが特徴です。
●結核予防の現状と見直しの必要
次に、結核予防の現状について見てみましょう。現在、0~3歳の乳幼児でツベルクリン検査を行なうのは年間約120万人で、この検査結果から結核と診断される乳幼児はわずかに十数人であること、乳幼児の結核感染者の大多数は定期健診では無く、症状から発見、診断されていること、家族から感染する乳幼児も、大人の感染者から発見・診断することができていることなどの事情から、現行の予防接種方法や定期健診のあり方の見直しが行なわれることになったわけです。また小・中学生に対しても、現在の結核対策が必ずしも効率よく行われているわけではないと考えられることから、合せて見直されることとなりました。
BCG接種
結核に感染しても発病する人は10人に1人くらい
結核の初期症状は風邪に似ています
BCG接種
BCGは毒性を弱めたウシ型結核菌で作ったワクチンで、結核の免疫をつけるために接種します。乳幼児の結核予防に高い効果があり、重症の結核を約80%予防します。ただし、BCGの効果は15年程度で切れます、接種していても油断は禁物です。
世界の結核の現状について
世界では、栄養状態が悪く保健衛生体制が整備されていない途上国を中心に結核が蔓延しています。先進国の結核罹患率は1桁のところが多く、制圧に近づいていますが、日本はその中では最下位レベル。アメリカの約5倍という現状です。(2008日本19.4米4.3/10万人)
ポリオ
ポリオ
日本では、1980年に自然感染によるポリオが根絶され、現在ではポリオワクチンからの2次感染でしか発症していないが、海外ではまだ流行している地域がある。世界保健機関(WHO)は根絶を目指している。
経口ポリオ生ワクチン(3価又は1価)又は不活化ポリオワクチン(3価)の接種が有効であるとされる。 生ワクチンを接種した場合、ポリオ抗体の低下した家族等がポリオを発症する場合が知られており、ポリオが根絶され輸入感染の危険の少ない地域では不活性ポリオワクチンに順次切替られている。
ポリオは1988年のWHOの総会において2000年までの根絶が決議されたが、2008年現在で1型/3型ポリオは根絶されていない状況である。根絶計画により流行地域は非常に狭まっており、2008年現在で常在国はナイジェリア、インド、パキスタン、アフガニスタンのみとなっている。しかし、渡航者などによる飛び火で、周辺国でも報告例が相次いでいるので、感染症情報には常に注意を要する。
日本では、野生株によるポリオ患者の発生は1980年を最後にみられないが、平成20年3月までに予防接種健康被害認定審査会において生ポリオワクチン接種後に麻痺を発症したと認定された事例は、平成元年度以降80件であり、また、同審査会において生ポリオワクチンを接種された者からの二次感染と認定された事例は、平成十六年度以降5件である。真の意味での根絶を達成するには、早急に危険な生ワクチンから、不活化ワクチンへの切り替えが望まれる。
現在ポリオによる障害者数は増え続けている。障害者白書では平成3年調査で脊髄性小児麻痺つまりポリオに由来する障害者数が4万3000人、平成8年に4万7000人、平成13年に5万5000人と増。本来新たな患者の発生がみられなければ、ポリオによる障害者数は自然減のはずが、この10年間に1万2000人増を留意していただきたい。
いわゆる先進国での不活化ワクチン切替られていない国は日本だけ。50年前にノルウェーやスウェーデンでは不活化ワクチンが採用。生ワクチンは大流行時の緊急避難的な使用には爆発的効果を発揮していますが、100万人か200万人に1人ということですがワクチン由来発症者が出ます。 By「ポリオの会」責任者 小山万里子
ポリオワクチンは2種類あります。①生ワクチン…弱毒化したポリオウイルスを使う②不活化ワクチン…ポリオウイルスを完全に無毒化して、一部を使う生ワクチンは、免疫をつける効果が高く、値段が安いのですが、副作用として、ポリオを発症する可能性があり、ポリオ様の麻痺(ワクチン関連麻痺)と呼ばれています。
1975年(昭和50年)~1977年(昭和52年)生まれの人は要注意。原因は不明ですが、実はこの年齢層では、ポリオワクチンによる免疫の獲得が低いと言われています。つまり、感染する可能性があるわけです。そのため、ポリオのある国に行く時、自分の子どもにポリオワクチンを受ける時には、ポリオワクチンの追加接種が勧められているので、保健所に問い合わせてください。ポリオワクチンを受けた子どもからの便に含まれるポリオウイルスによってポリオを発症してしまう可能性があります。 By All about
DPT
1949年からジフテリアトキソイドの予防接種が開始し、1958年から百日咳を加えた二種混合ワクチン、1968年から破傷風トキソイドを加えた三種混合ワクチンになった。
1975年には、百日咳成分によるワクチン接種後の脳症などの重篤な副反応発生事故の問題で、3ヶ月間ワクチン接種が中止された。改良ワクチンが開始されるのは1981年になり、接種率はその間著しく低下し、DTのみの接種を行う地域も多かった。
百日咳は世界的に見られる疾患で、いずれの年齢でもかかるが、小児が中心となる。また、重症化しやすく、死亡者の大半を占めるのは1 歳未満の乳児、ことに生後6カ月未満の乳児である。1990 年にロシアから始まったジフテリアの流行同様、ワクチン接種が滞れば再び流行の可能性のある感染症である。 → 参考
破傷風 世界的には、先進諸国での発症症例数の報告は少ない。これは、三種混合ワクチン等の普及による所が大きい。発展途上国では正確な統計ではないが、数10万~100万程度の死亡数が推定されており、その大多数が乳幼児や幼児である。特に、新生児の臍の緒の不衛生な切断による新生児破傷風が大多数を占める。
破傷風の死亡率は50%である。成人でも15~60%、新生児に至っては80~90%と高率である。新生児破傷風は生存しても難聴を来すことがある。
現在、予防用に不活化ワクチンが存在する。日本では小児定期接種の三種混合ワクチン(DPT)、二種混合ワクチン(DT)に含まれている。また検疫所では海外渡航者向けの有償予防接種を行っている。体内の毒素に対しては、抗生物質は効かない。毒素の中和には破傷風免疫グロブリンを用いる。破傷風は、治っても免疫が形成されないので、回復後に破傷風の予防接種を一通り受ける事が求められる.
日本国内では1995年を最後にそれ以降新生児破傷風の報告はないが、致命率が極めて高く治療が困難な疾患である。これには清潔な出産管理が基本であるが、加えて母親の免疫を高めておく方法がある。
三種混合ワクチンを受けていますか? 宮崎県衛生環境研究所
病気の流行をおさえるためには90%以上の接種率が必要と言われていますが、松阪市の接種率は70~80%前後にとどまっています。 破傷風は治療が難しく、致死率が高いため、予防が重要です。ぜひワクチンを接種することをおすすめします。


