偉大なる皮肉・偶然の一致編 | Short+α

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おじいちゃんといっしょ 第46話「G作戦?」、Kindleインディーズマンガにて公開開始

○以下は全て、ジェフリー・S・ローゼンタール氏の著作に記されている、リンカーン大統領とケネディ大統領との類似点である。

 

○リンカーンは1846年にアメリカの連邦議会議員に初当選し、それからきっかり100年後の1946年にケネディが連邦議会議員に初当選した。

 

○リンカーンは1860年に大統領に初当選し、それからきっかり100年後の1960年にケネディが大統領に初当選した。

 

○リンカーンは1861年に大統領に就任し、やはりそれからきっかり100年後の1961年にケ ネディが大統領に就任した。
 

○リンカーン(Lincoln)とケネディ(Kennedy)という名前は、それぞれ7文字から成る。

 

○どちらの大統領も、公民権に特別関心があった。

 

○どちらもホワイトハウスに住んでいるあいだに子供を一人亡くした。

 

○どちらの大統領も頭を撃たれた。

 

○どちらの大統領も金曜日に撃たれた。
 

○どちらの大統領も暗殺される直前に微笑んでいた。
 

○どちらの大統領も南部人に暗殺された。
 

○リンカーンはジョン・ウィルクス・ブースにフォード劇場で撃たれ、ケネディはフォード社製のリンカーンという車に乗っているときに、リー・ハーヴィー・オズワルドに撃たれた(とされている)。
 

○リンカーンにはケネディという名の秘書がいて、フォード劇場(リンカーンが撃たれた場所)に行かないように警告した。そして、ケネディにはリンカーンという名の秘書がいて、ダラス(ケネディが撃たれた場所)に行かないように警告した。

 

○どちらの大統領も副大統領が後を引き継いだ。そしてどちらの副大統領もジョンソンという名前だった。

 

○後継者のアンドリュー・ジョンソン(Andrew Johnson)とリンドン・ジョンソン(Lyndon Johnson)という名前は、それぞれ13文字から成る。

 

○二人の大統領の暗殺者(とされる人物)、ジョン・ウィルクス・ブース(John Wilkes Booth)とリー・ハーヴィー・オズワルド(Lee Harvey Oswald)は、合計一五文字から成る三つの名前で知られている。

 

○ブースは1839年に生まれ、それからきっかり100年後の1939年にオズワルドが生まれた。

 

○ブースは劇場から逃げ出し、倉庫で捕まった。オズワルドは倉庫から逃げ出し、劇場で捕まった。

 

○ブースもオズワルドも裁判が始まる前に暗殺された。

 

○大統領のセキュリティがあまりに甘かったとして、どちらの暗殺後にも激しく非難された。

 

○ブースもオズワルドも、もっと大きな陰謀の一部だという説があった。

 

○リンカーンが暗殺されると、国中が激しく動揺した。ケネディが暗殺されると、国中が激しく動揺した。
 

○ここまで読んだ方は、リンカーン大統領とケネディ大統領との間には特別な類似点があると考えるであろう。だが、ジェフリー・S・ローゼンタール氏はそのような視点から記したのではない。

 

○そもそもジェフリー・S・ローゼンタール氏の著書とはこちらの書籍である。

 

 

○その上で、上記の対比は以下の二つのどちらかであるとしている。その二つとは「ただの偶然」と「そもそも間違い」の二つ。

 

○まず「そもそも間違い」について記すと以下の通りとなる。

 

○ブースが生まれたのは1839年ではなく1838年である。

 

○また、リンカーンにケネディという名の秘書などいない。

 

○ブースが逮捕されたのは物置であって倉庫ではない。

 

○ブースが生まれたのはメリーランド州であり南部ではない。

 

○続いて「ただの偶然」に記すと以下の通りとなる。

 

○そもそも公民権に関心のない大統領などいない。

 

○大統領という職業は、どこかへ出かけようとするたびに、側近の誰かから出かけないように諫められる職業である。

 

○ジョンソンという苗字は全米でありふれた苗字の一つである。

 

○苗字や名前の文字数も7文字というのはきわめてありふれた文字数である。

 

○子供を亡くしたのは事実であるが、年齢も、死因も、大きく異なる。

 

○アメリカ大統領は4年に1度の選挙で選ばれるので、100年という4の倍数の間隔になることはおかしなことではない。

 

○その上でこのようにまとめることができる。話のネタとしては面白いかもしれないが、間違いと偶然でしかない、と。

 

おじいちゃんといっしょ おじいちゃんといっしょ
徳薙 零己[著]
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