○銀行で仕事をしている身だから実感するが、金融のライバルとして、まさか鉄道会社が登場するとは、誰も考えていなかったと断言できる。
○2006年の今日、モバイルSuicaが登場したときも、まさか携帯電話を使っての金銭のやり取りがこうも進化するとは夢にも思わなかった。
○金銭のやり取りとは、現金であり、あるいは銀行口座を介してのやり取りであり、あるいはクレジットカードの決済であって、鉄道会社の提供するサービスが入り込んでくるとは想像もできなかった。
○鉄道会社にしてみれば乗客の利便性を考えた結果であろうが、金融機関にとっては貴重な資産が失われたも同然であった。
○今のところは給料が銀行に振り込まれるため、ATMを経由するか、クレジットカードを経由するかという違いはあるが、Suicaへの入金までの筋道に銀行が関わることができる。
○だが、給料が直接鉄道会社に振り込まれたら、あるいは、鉄道会社が銀行を作ってその銀行への給与振込がスタートしたら、銀行は多くの顧客を失う。
○銀行の存在意義の一つに、帳簿上の数値のやり取りで金銭の入出金とすることができるという点がある。だか、それまで独占していたその点を、金融機関以外が関わるようになった。
○Suicaは基本的に小口の取引である。高くても数万円まで。それ以上をSuicaで扱うことはない。今のところは。
○しかし、数十万円レベルの取引までSuicaでできるようになると、銀行はいよいよ、その役割が厳しくなる。
○とまあ、よく言われる一般論を述べたが、銀行も何もせずにいるわけではない。対策も練っている。
○残念ながら、その対策をここに記すことはできない。記そうものなら私は懲戒免職&損害賠償請求という運命に晒されることとなる。
○ヒントだけ記すと、山城京一がやっている仕事がそれ。あれは徳薙零己のやっている仕事のうち、公表することが許されている部分だけを選んで漫画化したものである。
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