偉大なる皮肉・畳のある部屋編 | Short+α

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もう、気温が体温を超えることは諦めた。
そっちは諦めたが、せめて、風呂の温度を超えるのはやめてくれ。

○本日九月二四日は畳の日。


○マンションで同じ間取りの部屋であっても、洋室が畳のある和室に変わるだけで売値が二〇万円は上がる。


○畳のある部屋は、新鮮さからすぐに、生活感あふれる部屋になる。


○まず、冬になるとコタツが鎮座する。


○コタツの上やコタツの周囲に、湯呑み、醤油差し、新聞が散らばる。


○コタツの上に明日食べるためのパンが置かれることも。


○コタツでない場合、布団が鎮座する。


○布団の枕元に、読みかけの文庫本やテレビのリモコンが鎮座する。


○コタツをどけると、あるいは布団をどけると、畳の色が変わっている。


○正確に言うと、コタツの下、あるいは布団の下のほうが正しい畳の色であり、日常でさらされている側のほうが変色しているのであるが、そうは考えない。


○タバコを吸うのが家に居ると、タバコの焼け焦げが畳を彩る。


○壁には生命保険会社が年末に配ったカレンダーが貼られる。


○畳の上にタンスを置くと、畳の変色度合いがコタツや布団の比ではなくなるが、それに気づくのは引っ越しのときである。


○無論、タンスの下の方が正しい畳の色である。


○なお、畳の専門業者は、三年に一回から五年に一回の割合で畳を新品にすることを推奨している。


○最後の一文は中学の同級生から聞いた言葉。彼の職業は畳屋である。


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