偉大なる皮肉・夏服への衣替え編 | Short+α

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○冬服から夏服への衣替えを迎えるのは、冬服では暑くてやっていられない暑さが終わったものの、夏服では寒くてやってられない寒さに戻ってしまった頃である。


○衣替えの瞬間、服が小さくなったと気づく。自らの体脂肪に起こった現象など考慮に値しない。


○夏服だとそんなに高くなくてもどうにかなるので、自らの貧困を隠すことが多少は可能になる。


○しかし、自らの身体のシルエットを隠すことが困難になる。


○通常はスーツを着ているサラリーマンの場合、ジャケットの内ポケットに入れておくべきアイテムをスラックスのポケットに入れなければならなくなるため、ただでさえみっともないシルエットがもっとみっともなくなる。


○ネクタイをしなくてよくなるので、朝起きてから出勤までの時間をほんの少し短くすることができる。


○ただし、朝起きたときの汗のかき具合が尋常ではなくなるので、出勤前のシャワーの時間により、ほんの少しの短縮で埋め合わせることのできない時間を要することとなる。


○出勤前に身体を洗うと、夜中にかいた汗についてはどうにかなるが、家を出てから職場に向かうまでにかく汗がその全てを台無しにする。


○白の半袖シャツと黒のスラックス、そして、大学を卒業している年齢に見えない童顔のせいで、夏服の高校生に見られる新入社員が毎年何人か登場する。


○冷房の効いた室内にこもっているとジャケットを着てちょうどいいんじゃないかと感じることがあるが、それを実行してはならない。周囲に暑苦しさを振りまくだけでなく、本人も熱中症にやられる。


○夏の暑さは気合いでどうにかなるものではない。冷房の弱さ、すなわち、室温の高さは生産性に反比例する。


○夏服になると女性の肌の露出が増えるので喜ぶというスケベがわりといるが、そして、自分もそういう感情を持たないと言えば嘘になるが、それを表立って堂々と公言するのは理解できない。


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