偉大なる皮肉・男性の育児休暇編 | Short+α

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○E組日記では、理事長の亭主が一年間の育児休暇をとっている設定である。





○男性の育児休暇など、今は珍しくない。それを認めない職場があった場合、その職場の実名が出たら炎上必至であろう。


○女が子育てをし男は外で働くという固定観念は、二〇世紀の一瞬だけ登場した、伝統でもなければ当然でもない観念である。


○確かに歴史を遡れば、女性だけが子育てをするという社会があった。ただし、それは戦争が続いている社会のことで、女性が子育てを一手に引き受けざるをえなくなったのはやむをえぬ事情である。


○戦場に行っているために自宅に戻れない家族がいるので、家に残った者が子育てをせざるをえなくなっているのであって、女性を子育てに縛り付けるという前提があったわけではない。


○戦場に行っているのは青壮年の男性であることが多いから、結果的に家に残っているのは高齢者と女性ということになる。


○さらに言えば、昔の平均寿命は今より短いから、高齢者のいる家庭というのはとても珍しい。そのため、子育ては女性の仕事とみなされることならばあった。


○それでも、女が子育てをするべきという概念ではなかったため、戦争が終わると、あるいは戦争がないと、男も子育てをしていた。男は、外で働いているからという理由で子育てから免除されていたわけではない。


○働くために家庭から出なければならなくなったので、残された者で子育てをするという光景は存在した。


○例えば、平安時代の宮中に使える女性の中には、実家に子供を残し、自分は一人で宮中に身を寄せていた。その間の子育ては、家に残った父親や祖父母の仕事である。


○それは性別を逆転させても同じことが言え、夫が宮中で泊まり込みの仕事をしているので、あるいは単身赴任で地方に行っているので、残された妻が子育てをしたという記録もある。


○面白いのは、奈良時代の木簡。当時の下級役人の出勤簿の中に、育児休暇を申請して認められているものがある。


○男性の育児休暇が当たり前になってきているのは、それまで壊されていた伝統を蘇らせたに過ぎない。



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