偉大なる皮肉・ニキビ編

○ニキビのことを医学用語では「じんじょうせいざそう」と言う。漢字で書いてあるのは読めるが、漢字で書ける自信はないし、書いた結果がPCで表示できる文字である可能性も高くはない。

○ニキビができるのは毛穴のあるところに限られる。毛穴のアブラを栄養素にして細菌が繁殖した結果なので、毛穴のないところにニキビは出来ない。

○逆に言えば、理論上、毛穴のあるところであればどこにでもニキビは出来る。

○ニキビを無理矢理潰すと痕になるのは、皮脂を除去したからではなく、除去したとき傷が付くから。

○その傷は、身体の表面だけではなく毛穴の奥でも発生する。うち、より深刻となるのは毛穴の奥の傷のほう。

○一般に思春期にニキビが頻発するのは、第二次性徴を迎えるときに脂肪の量を落とすため。脂肪を落とす際にアブラとなり毛穴にたまる。

○化粧で毛穴をふさぐとニキビは悪化する。これは、ニキビの原因となる菌が酸素を嫌う性質のため。

○逆に、身体を清潔にすると、菌を酸素に触れさせることとなるためにニキビはある程度まで減少する。

○が、洗いすぎるとかえって悪化する。これは、ニキビの原因菌を捕食する皮膚常在菌まで殺してしまう上に、表皮そのものを刺激して肌荒れを起こすため。

○ストレスが多かったり、睡眠不足な暮らしをしたりするとニキビは悪化する。ともに皮脂の分泌を促すことで、原因菌をより強く繁殖させてしまうため。

○頻繁に見られる現象ではあるが、ニキビは立派な病気である。潰したり、素人考えで治療モドキをしたりするとロクなことはない。それよりも重要なのは皮膚科に通うことである。

Ｓｈｏｒｔ＋α