はてなブックマークやアクセスランキング、周辺のブログや掲示板での活発なやりとりを見ると、いかにもエンジニアを多くがそれについて危惧を抱き、 どうやってイノベーションを起こそうか、エキサイティングなワークライフを送ろうかと考えているように思えたでしょうが、ハッキリ言えば、それは幻想で す。

変化を望んでいるエンジニアはそれほど多くない、そう私は考えるようになっています。

先週末、複数の方と直接意見を交わす機会を得ましたが、その中でエンジニアの方々から次の意見を伺いました。

「変化が必要であることは理解できるし、きっとそうあるべきなのだろうけど、私は与えられた仕事の中で行動することを望む。」

「確かにエンジニアの上位5%程度は上昇志向を持っているように思えるが、残りの95%は変化など望まない。」

私にはこれが絶対多数の意見なのかを断定できることはできません。

しかし、私が知る複数のソフトハウスや中堅SIerを見る限り、割合に差はあれど、同じように絶対的な多数派は変化を望まない・・・いや、変化することさえ思いつかない人々なのも確かそうです。

ある人はこう言いました。

「そもそも欧米と比較して日本のIT業界は低レベルの人材がかなり集まっていることを忘れちゃダメだ。」

欧米のIT業界と比較している方々はこの点を考慮しているのでしょうか。そして、日本のトップクラスのエンジニアというのは、欧米のそれと比較して、同レベルの人材がどれほどいるのでしょうか。

 

以前、ニッポンIT業界絶望論 の中で、

「最も技術的にエッジっぽいベンチャーを全部かき集めても、日本でトップクラスの技術者すら吸収しきれるキャパはない。」

という意見が述べられていましたが、実はキャパはある気がしています。エッジを目指したい人は目指せばいい、そして残されたIT業界の人々は、きっと『黒船』が到来しない限り、きっと何も変わらないのでしょう。

これまでの楽観調とは一転して、今回は少し悲観的になっていますが、現実とはこんなものなのかもしれません。

でも、そういう現実を受け入れた上で、IT業界の改善を考えていきたいと思っています。

楽天でつくるネットサービス第3回目は、楽天市場や楽天銀行のプロデュースを手がける羽柴美緒さんにお話を伺った。いまや1300人もの社員を抱える楽天。「社員番号がちょうど100番なのですよ」と言う羽柴さんが見てきた楽天のサービス企画・運営の裏側とは。

「ここまで新入社員に任せてもらえるとは」──100人目の社員の体験

 「お恥ずかしい話なのですが、楽天に入った当初は『ブラウザ』という言葉も分からなくて……」。羽柴さんは笑いながらそう話す。羽柴さんが前職を辞めて楽天に転職したのは2000年。まだ社員が100名にも満たないときだった。

 前職は北海道のテレビ局でリポーターをしていた。テレビ局では3年間勤めたが、契約が切れるのと同時に退社。しばらくぶらぶらしていたときに相談したのが、高校のときの同級生だった。

 「うちの会社、人が足りないんだよ。うちに来たらいいよ」と誘われた。何をしている会社なの、と聞くと「インターネットだよ」という返事が返ってきた。インターネットやコンピュータのことはまるで分からなかったが、新しい経験ができそうだと思い、すぐに上京した。

 祐天寺にある会社を見せてもらった。インターネットで買い物ができるようになる、ということは分かったが、何もかもが知らないことばかりだった。 「あの、私、何も分からないのですけれど……」。羽柴さんは面接でおそるおそる三木谷社長にそう伝えた。「大丈夫、大丈夫。経験なんかなくったって」。 100人目の社員が入社した瞬間だった。

 入社後、ミーティングに出ていてもほかの人が何を話しているのかが全く分からなかった。「最初は『それ、日本語?』と思うことばかりでした。ブラウザという言葉も初めて聞きました。でも恥ずかしかったので半分知ったかぶりをしていましたね(笑)」

 最初に手がけたのは楽天市場の利用規約を作る仕事だった。法学部でもないのに……と思ったが、仕事を投げ出すわけにはいかない。弁護士に連絡を とってミーティングを重ねた。「弁護士さんという人種にはそのとき初めてお会いしたのですが、どうやったら規約を作れるか、どういう考え方をしたらいいの かを教えてもらいました。なるほど、法律とはこういう考え方をするのか、とすごく勉強になりました」

 仕事はどんどん降ってきた。新しい経験が積めそうだ──とは漠然と思っていたが、ここまで新入社員に任せてもらえるとは正直思っていなかった。分 からないことはとにかく聞いた。この技術はこの人に聞かなくては、この案件はこの人に話を通さなくては──。社内を駆け回る日々だった。自然と開発部と営 業部の間を取り持つポジションについていた。「困ったことがあったらとりあえず羽柴のところに行くといいよ」。社内でそうした声が聞かれるまでに長くはか からなかった。

「私にできるのかな……」──楽天スーパーポイント立ち上げの現場

 いまや日本最大のショッピングサイトとなった楽天市場。もちろんすべてが順調に進んだわけではない。

 「遊びでやってるんじゃないんだよ! うちは楽天を信用してやっているんだから、しっかりしてくれよ!」。羽柴さんは電話口で頭を下げてとにかく謝りつづけた。

 ──2001年に起きたシステムトラブルは深刻なものだった。ショッピングカート部分のプログラムに負荷がかかりすぎていて、深夜になるとサイトが落ちてしまうという事態が連日続いていた。

 最終的にはシステムの増強によって解決したが、この時期は社員が総出でトラブル対応に当たった。「あの時期は24時間サイトを監視していて、誰もが疲れきっていました」

 すべてが終わったとき、封書でショップに詫び状を届けることになった。金曜日の午後から始まった作業は結局、翌朝まで続いた。「途中で住所のラベ ルがなくなってしまいました。もう店も開いていなかったので社員が1通ずつ手書きしていきました。宛名が間違っていると失礼にあたるのでその確認も1つず つ行いました。気がついたら夜が明けていました」。羽柴さんは当時の様子を振り返る。

 2002年の夏になると、羽柴さんは楽天スーパーポイントのプロデュースを任された。「リリース日は8月1日だから」そう言われたのが7月の初旬 だった。あと3週間しかなかった。楽天で買い物をするとポイントが貯まる──と言葉で言えば簡単だが、サイトの局所的な改善に比べ、影響範囲も大きい。

 「納期に間に合うのか?」。ポイントシステムは、当時純粋なエンジニアの立場ではない方が担当。不安に思った羽柴さんは、もともとエンジニアだっ た上司に相談する。「大丈夫、プログラムは僕が組む。君は企画を頼む」。そう言われたが不安はぬぐえなかった。当時の上司であった本部長は見るまでもなく 多忙な日々を送っていた。「本当に作ってくれるのかしら……」そう思った羽柴さんは上司の秘書に連絡をとり、スケジュールに「プログラミング」という予定 を組み込んでもらい、ほかの予定が入らないようにしてもらった。

 なんとか各部署を調整して企画や業務フローができ上がるが、リリースまで時間がなかった。あとは上司が組んでくれるはずのプログラムだけ……。そ う思っていた矢先に連絡が入った。「できたよ」。約束どおり開発とテストを2日で仕上げた上司からだった。急いでそのプログラムを組み込み、なんとか3週 間でリリースまでこぎつけることができた。

 ただ、このシステムの立上げはスピードを重視したのでリリース当初は最低限の機能しかなかった。その後、羽柴さんは期間限定のポイントシステム や、PCやモバイルといった販売経路によって別々のポイントキャンペーンを仕掛けられる仕組みをプロデュースしていった。「社内にも、ショップさんにも、 『スーパーポイントを使えば結果が出る』と言ってもらいたいですからね」。そうした機能改善を経て、今では楽天スーパーポイントはショップへの集客キャン ペーンの主軸に育っている。

ページの重要度を推し量るために、ウェブ上に広がる個々のリンクをどのように評価するのが最も望ましいか(検索利用者に快適な検索体験を提供できる か?)。一連のPaid Links(有料リンク。キーワード型のテキストリンク広告。具体例を知りたい方は、Matt Cutts氏によるプレゼンテーション資料 を 参照(.ppt、パワーポイントのファイル))に対するGoogleの対応を追っていくと、彼らの説明は時期によって根拠や理由が異なっているし(= Googleとしても明確なポリシーが決められていなかった)、少なくともサイト運営者にとって目安となる程度のガイドラインを引いていなかった。何よ り、Googleを含む検索会社はこれまで、サイト運営者に対するリンクスパムの考え方として「クローラの利益にしかならないリンクはスパム」(=ユーザ の利益を考えなさい)というのを提示してきたため、少なくともSEO業界の側からは「リンクが有料か否かが問題ではなく、そのリンクがユーザの利益になる かどうかで判断すべきだ」という異論が出されていた。たとえ”有料”で設置されたリンクであってもコンテクストが適切でユーザーに役立つリンクなら問題な いだろう?と。

私がこの業界に携わった1997年以降に登場したリンク操作に関連するスパムの手法を見ると、これは先ほど紹介した「クローラの利益にしかならない リンクはスパム」という判断基準でもって、そうした悪意あるサイト運営者による行為をスパムと判定することができた。ところが近年登場してきたPaid Linksはこの判断基準では完全に排除することができなかったため、検索会社は新たなスパムの判断基準を提示する必要に迫られていたともいえよう。

そうした意味で、12月1日にGoogle Webmaster Central 及びMatt Cutts氏 個 人のブログで公開された、有料リンクに対するGoogleの考え方で述べられた理由付け、「なぜ、検索会社は有料リンクを問題視するのか」に対する考え方 は(少なくともSEO業界の人間にとっては)大変わかりやすいものであるし、スパムの境界線をある程度明確にした点で評価できるといえる。

Googleが有料リンクを問題視する理由としてあげた2つの理由とは、「不正確さ」と「不平等さ」だ。

Inaccuracies: False popularity and links that are not fundamentally based on merit, relevance, or authority
- Inequities: Unfair advantage in our organic search results to websites with the biggest pocketbooks
Information about buying and selling links that pass PageRank より引用)

いかなるリンクであっても、金銭によって獲得したリンクは、関連性や権威、実力に基づかない、偽の人気を作り出すし(不正確さ)、また、金銭によっ て獲得したリンクを許容することはお金がたくさんある企業ほど自然検索(Organic Search)において有利なポジションを得ることになり、不公平が生じる、というものだ。

これらは検索会社が自らのインデックスの品質を保持する上では必要な、合理的な理由付けといえるし、また、いかに上手な抜け道を探ろうとしてもお金 で直接購入しようとする限りは基本的には例外なく「Googleはスパムと判断する」ことが可能だし、そのページをどう処理するかも自由になる。莫大な資 金をつぎ込んで大量にリンクを獲得し、検索順位を操作する企業によって一部の検索結果が歪められていることは事実であり、そうした企業を排除するための主 張としては十分だろう。結局、ウェブ検索のルールを決めるのはGoogleなのだから。

Matt Cutts氏個人のブログでは、ペイパーポストの具体的な例をあげながら、なぜGoogleはこれを評価したくないのかについて解説している。脳腫瘍の ケースを持ち出して、記事を書いているユーザは医療に関する知識もなければ事前リサーチもせず適当な記事を書いており、こうしたコンテンツによって検索結 果が変わることは検索利用者の利益にならないというものだ。

別にペイパーポストじゃなくてもいい加減な記事はたくさんあるだろうという反論はできるけれども、少なくともペイパーポストは排除すべきという理由 付けにはなる。また、この事例はペイパーポストでも非常に極端なケースであり、これを用いてペイパーポストが悪だと主張することに対する批判もコメント欄 に寄せられている。

まぁ、それは私も同感。ある命題の証明(ここでは、”有料リンクは排除すべき”)するために、極めて稀であっても非常に深刻な被害をもたらす、たっ た一つのケースを紹介して命題そのものの真偽を証明する手法はディベート技術であるけれども、今回の場合は、一般のサイト運営者に有料リンクがダメなこと を説明するために適切とは思わない。別に脳腫瘍じゃなくても、住んだこともないユーザが「このマンションはとっても快適!」と書いているとか、自分で遊ん でもいないのにゲームの感想をポジティブに書いているとか、もっとよくある身近な事例を紹介するだけでもいいと思うし、わざわざ脳腫瘍の事例を出している 故にかえって問題の本質が読者に伝わりにくくなっているんじゃないの?

ちょっと脱線したけれども、ともかくペイパーポストの例をわざわざ紹介したのは、ちょっと前にペイパーポスト参加ブログのPageRankが下げられたことが一部で話題になっていて、それに対する回答としてMatt Cutts氏が用意してくれたんだと思う。

ともかく。今回のGoogleの発表は、検索品質を維持するために有料リンクは明確にダメですよということを、これまでよりずっとわかりやすく説明 してくれたことと、ペイパーポストもコンテンツとして何を書かれようがそこに埋め込まれるリンクは有料だからダメということ。だいたいペイパーポストは報 酬発生条件として特定のページに対してリンクを張ることを指定しているからね。

日本にもSEOを売りにした営業をかけているペイパーポストの業者はいくらかいるし、それを使ったSEOサービスを提供しているところもあるけれど も、今後は厳しくなる、というか今回の説明でこれらはスパム扱いになってしまうので、実用上の効果の有無はともかく、形式上はスパムなのでビジネスとして は厳しいのではないでしょうか。(個人的には、ある話題についてのクチコミを調べていてペイパーポスト記事がでてくるのはうっとうしいと感じることが多々 あるので、状況が変わってくれればいいなと思います。)