生きる意味最終話



高校3年 10月

この時学校にすら行ってなかった。

夏休みに車の免許を取り、毎日バイト終わってから、友達と朝まで遊び帰ってきて寝ての繰り返し。



バンドもたった1度で解散した。


親が学校に呼び出され、次の日緊急で三者面談が開かれる事になった。正直何もかもどうでも良かった。

やりたい事も無い。最悪、当時バイトしていた引っ越し屋に就職すれば良いとすら思っていた。

とにかく、目先の遊びに夢中だった。



学生主任、生徒指導主任、担任、両親VS僕

そんな感じで話し合いは始まった。頭ごなしに全否定をそこにいた大人達にされた。

今思えば、正論だと思うけど笑

なんの抵抗もせず、辞めますの即答。

止める人は誰一人居なかった。


何もする気が起きず、胸に残る劣等感を抱え、アルバイト生活。後に、バイトすらも辞めて抜け殻になった。

遊んでいた友達と居ても、笑えなくなった。



このままではいけないと思い、机にあった一枚のルーズリーフに今の僕に出来る事、残された物、やりたい事全て殴り書きした。。



消去法で残った音楽。売れて有名になる!!

これしか周りを見返す道が見えなかった。


3月下旬。

荷物をまとめて、仙台東口から出てる東京行きの夜行バスに乗り込んだ。



朝、バスタ新宿

家も決まってない。金もない。

携帯とスーツケース1つ



お兄ちゃんに電話して、金を借りて一人暮らし。

最初の1年は慣れない生活と環境にストレスで10キロも痩せ、毎日もやし生活笑



19の夏、1本の通知がなる。兄貴からだ。

「オレが働いてるライブハウスに出ないか?」

ここから、今に繋がる物語が始まった気がする。


20の2月の頃。再び兄貴からのLINE

「企画やるから見に来ないか?」

その時の僕は紹介してもらったライブハウスでライブをしながら、現場仕事を毎日していた。

朝7時に出社、帰りは21時。


何がやりたくて、東京に居るのか?

本当に売れるのか??もう全て辞めてしまおう。。

東京にも入れない。仙台にも帰れないな。

決まってるライブを残り2ヶ月やって、後のことはその後考えよう。

1年以上続けてた、その会社も辞めた。


見に行った兄貴の企画でなおさら、音楽やめる事を考えた。圧倒的過ぎた。

「ジェイありがとうね!今仕事とか何してんの?」

「いやー笑 現場仕事辞めて無職です…笑」


打ち上げまで参加させてもらい、兄貴が働いていた焼肉屋を紹介してもらい、一緒に働く事にした。



共に働き始めて1ヶ月くらいかな?

休日に、バイト先に飲みに行った。そこに居合わせた先輩に「お前SILVERTREE入れよ」こう言われた。

何を言ってんだろこの人。そんな事楽器も出来ない俺に出来る訳がない!!

立て続けに先輩はこう言う

「ベース!一回やってみろ!な?良いだろ?RICKY」

と兄貴に問い出す。オレはもう何が何だか。

でも帰ってきた答えは意外だった。

「ん〜、1回やってみっか??」

もう何が起きてんだ。こんなチャンス二度とない!



その日の兄貴のバイト終わりまで待ち、下北沢のハードオフに2人でベースを買いに行った。

中古の6千円のベース。


3日間「マンション」(SILVERTREE)のど頭だけひたすら練習した。

そんな時、兄貴からの着信。

「練習してた?ジェイごめん!DJやってくんね?」


オレの中ではベースがムリだったら、もう音楽での道はない!そう思っていたから、まさかのDJで!

元々ソロでDJやりながら、歌っていたから機材は持っていた。

「俺、SILVERTREE入れるならなんでもやります」

この言葉がストンと出て来た。とんでもないビックチャンス!これが、DJ.JAYの誕生秘話

そこからと言う物、毎日が必死!

だって正直、兄貴がスタジオで話してる内容が最初は何言ってんだかわからなかった笑

そんくらいのレベルだったからね。


そんな時から2年が過ぎ、今に繋がる。

色んな、出会い、別れ、喜怒哀楽経験して兄貴に出会えた事は一生の宝物だと、兄貴の後輩であることを死ぬまで僕は誇りに思う。

そして、2月からメンバーになったジャリさんに出会えた事もかけがえのない宝。

SILVERTREEを通して、沢山の経験を詰めた。

そして、これからも僕はここで生きて行く。

SILVERTREEこそが僕の生きる意味。


生きる意味これにて<完結>



最後に余談。

オレがRICKYを兄貴と呼ぶ理由。

バイト中

「兄貴すみません。親とも全くうまく行ってないですし、何かあっても俺1人っすわー!ははは笑笑」

と話しかけたんだ。

「え?お前にはオレが居るじゃん!」

当たり前のように笑って言ってくれたんだ。

その瞬間

「あーーーにーーーきーーー!!!!」


これが兄貴と呼ぶきっかけのお話。




本当にありがとう!