「うるせえ!ほっといてくれよ!」

なんて折れかけた牙を剥き出しに吠えた言葉は虚しく宙に舞って消えていく。


「全てを終わらせよう。

誰にも必要とされていない。」


部屋のドアノブにかけた紐に首を通す。

静脈をしっかり抑えられるように、タオルも用意して。ネットで見た情報を頼りに。


涙が溢れて止まなかった。

あれだけいきがってた少年がなにも抵抗出来ず散る。

情けない。


親はなんて思うんだろう。

友達は悲しんでくれるのかな?

そんな気持ちだけが脳裏によぎる。


息が段々苦しくなる。

頭に血が通わなくなってきているのが、わかる。

「きっとこれで良かった。」

誰にも聞こえやしない部屋で、1人小さく呟く…






「お前って最高だな!お前にしか持ってない物たくさんあるよ!」

「本当にそう思う!JAY最高だよ!」

そう俺の背中を叩き、笑う。


「此処が俺の帰る家なんだな。この人達の為なら」

いきがってた少年が思う。あの頃の面影は全くなかった!背負っていた闇はなく、光に満ちている。




それが俺の生きる意味。




続く