こないだ、1週間くらい前、職場の事務所前で
お茶飲んでた時だったか、カマキリを見つける。
カマキリはよく事務所前に飛んで来る。
人が歩くとこにいると踏みそうなので、
林とか植え込みの方へ持って行って放す。
いつもは何のことはなくつまんで持って行く
のだが、この日は、なんだかカマキリが
気持ちわるいような、あまり触りたくない、
という気持ちになった。
こんなことはあんまりないので、
なんだろうと思う。
虫は苦手ではない。どっちかと言うと好きだ。
特にハナバチ類、マルハナバチとか
ヒゲナガハナバチとかが好きで、見つけると
写真撮ったりする。
自分ちの庭には、ツチバチの仲間を含めると
8種類ハチが来る。
スズメバチはすぐ何軒か先の家の庭の花に
来てるが、うちには来ない。
アシナガバチは来る。
カマキリは好きってことはないが、フツーに
触れる虫だ。子供のころよく捕まえていた。
しかしこの時は、何故か気持ちわるいような、
胸がざわざわするような、気持ちになり、
触れたくないと思った。
でも踏みたくもないので、いつものように
植え込みの方へ連れて行く。
周りを見ると、なんだか山の木々を見ても、
ちょっとツラいような感じがした。
自然のものに直に触るより、言葉の世界って言うか
何て言うか、コタツに入って本読んだりしてたい
気持ちである、と思う。
まず積極的に身体を動かしたくない。
コタツに入りたい。
そうか、寒いのだ。
朝晩気温が下がって来て、身体が縮こまって
いるのだ。なんだ、気温のせいか。
こういう時は、そうだ、と思い出して、
脈をみる。
心臓のパワーを観察してみる。
心臓はやはり、ちょっとふーふー言ってるような
微細に震えているような感じがする。
山ん中に入って、森の中に入って、
冷たい木の肌とかに触るのはきちい、
と言っている。
力がある時は、胸の内側にあるフーセンが
膨らんでいる感じがする。
力が小さくなっている時は、フーセンも小さくなる。
フーセンの大きさは体力とも関係してる。
ああいう、木とか草とか、虫とか動物とか、
自然の生きもんに接触する時には、
それらと張り合うだけの内圧と言うか、
フーセン内部のパスカル数が必要なんだと思う。
…生きもん相手の時とは限らんか。
心臓とフーセンと「心」みたいな働き、
この辺はよく観察すると面白そうだ。
カマキリがグロいと感じる時、
カマキリを観察するのではなく
自分の脈を観察しようという教訓を得た。
サンキューカマキリ。