久しぶりに世界ウルルン滞在記を見たら、新しくなっていました。

いろいろな国の日常の暮らしが垣間見れて、好きな番組のひとつです。

見ながら、「この国から○○さんは来たんだなぁ・・・」と思う事も多いのですが、美しい景色や素晴らしい技術に目を奪われる事もあり、厳しい現実を突きつけられ見ていても胸が痛む事もあり・・・


今回は、俳優の武田真治さんがカンボジアの首都プノンペン郊外にある農村を訪れていました。

この村、村人300人の生活用水の水源を溜め池に頼っています。

その溜め池は、人々の命を繋いでいます。


しかし、その溜め池は・・・


日常の飲料水の水汲みに使われるのはもちろん、そこで人々はバイクを洗い、そしてトイレにもなってしまっているのです。


命を繋ぐ水は、命を奪う水でもあるという現実。


これまでにも欧米のボランティアによる井戸掘りが試みられたが、結果いずれも水を得ることはできなかったそうです。そんな状況に、「同じアジア人として力になりたい!!」と武田真治さんが立ち上がり、村に井戸を作ろうとするのですが・・・

井戸掘りについては知識も経験もない彼と村人達が協力して、近くの村に住む井戸職人さんの協力を得て、炎天下、手作業で土を掘り続けていくのです。


その作業も本当に大変な重労働なのですが、ウルルンはホームステイ。

彼も例外ではなく・・・


あの溜め池の水を飲み、その水で作られた料理を食べ、そして毎日井戸を掘り続けるのです。


「外国、特に水事情の良くない国では必ずミネラルウォーターを飲みましょう」

よくガイドブックに書いてあります。

彼が滞在した村は、まさにミネラルウォーター必携の環境です。


しかし、彼はホームステイ先の村長さん夫妻を、お父さん・お母さんと呼び、お母さんの料理を他の家族と一緒に囲むのです。

いろいろなお料理が出ます。

どれも、お母さんの心づくしです。

手作業で井戸を掘り続け、お腹が空くと機嫌が悪くなってしまう彼に、力が出るようなメニューが振舞われますが、日本人には驚くような食材や料理が並ぶのです。


俳優さんの「お仕事」のひとつであるのかもしれません。

しかし、今回彼の置かれた状況は過酷です。

労働の重さはもちろんですが、水や食事、日常の生活を村人と共有する事は大きな意味があることです。

そして、とても勇気が必要な事だと思います。


「同じ釜の飯を食う」と言いますが、本当にそれだと思いました。

そうする事で、ますます井戸の必要性と安全な水の無いリスクを村人と同じ位置で背負ったのです。


以前、日本で暮らすインドネシアの友人を尋ね、ご飯を作って貰った時の事。

スープが「洗面器」に入って出てきた事に、大きな衝撃を受けた私は本当に人間が未熟です。

その洗面器が、普段から「食器としてのみ」使われているのか、他の用途もこなしているのか、想像するのも恐ろしかったです・・・。

私もホームステイに行ったら、家族と同じものを何でも一緒に食べたいと思うけど、武田真治さんのように何でももりもり食べられるかと言うと・・・映像で見る限りでも私には絶対無理そうなものがありました。


そんな毎日を村人と共に彼は過ごしていきます。


途中、井戸の完成まであと少しという所で、彼は帰国します。

村人達と涙の別れの中で「必ず帰ってくる!」と約束します。


そして・・・


3日後、本当に村に戻った彼に、村人は驚き喜び・・・

共に、井戸掘りをやり遂げるのです。


ついに井戸は完成しました!

見た事の無い美しい水が汲み上げられます。

彼のお土産のミントのシャンプーで完成を喜び合いました。


水は生きていくために無くてはならないものです。

安全な飲料水としてはもちろん、綺麗な水無くしては医療もままなりません。

水汲みは子供の仕事になっているところが多いです。水汲みその他、労働力として期待されている子供達は学校に行けず教育を受ける事ができません。


子供の教育は、その国の将来を育てているという事です。

安全な水がそこで暮らす人々に、安定して供給されるという事は、国の将来に繋がっていく事なんですよね。


某ミネラルウォーターメーカーが、自社製品1リットルにつき、10リットルの水をアフリカに送るキャンペーンをしているとTVCMで見ました。

どのような援助なのでしょう?

水そのものが送られるのでしょうか?

もちろん、それもすばらしい事。

送ったらオシマイ?

送られるだけでも、送られないのとでは大きな差があります。


出来れば、「水を得る技術」をその土地の人が獲得し、そして水が安定して得られるような環境を確立するような援助であるといいなぁと思います。

ODA事業や各国援助も、本当にその人たちに役立ち、キャンペーンイベントではなく、恒久的に国を育てる礎になっていく技術を確立できるものである事を願いますが、なかなか上手くは行かないようです・・・。

いったいどうしてなのでしょう・・・


村人と同じ釜の飯を食い、一緒に汗を流した武田真治さん、あなたはすごい!!!

尊敬します・・・。

同じアジア人として、誇りに思いました。



長い記事にお付き合いいただき、ありがとうございました。