子どもの指導と大人の指導 | フクロウのひとりごと

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愛知県在住のトロンボーン吹き、作編曲家、吹奏楽指導者。
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吹奏楽やオーケストラの指揮や指導をされるみなさん、大人相手と子ども(小中高校生)を相手にするのって、どちらが難しいですか。どちらがやりやすいですか。そして、それぞれの難しさって、なんだと思われますか。

こんばんは。
トロンボーン吹きで作編曲家、吹奏楽指導者の福見吉朗です。

 


 

 

  大人と子ども

 

ある先生が言われました…
大人の指導は難しい、子どもを教えるのはラクだ、と。
じつはぼくもね、そんなふうに思っていたことがありました。なぜか…
大人には気を使うところがあるように思っていたのですね。
子どもには気を使わないということではなくて、子どもには子どもの、気を使うところがある。
経験、ですかね。やっぱり子どもを相手にすることが、それまで圧倒的に多かったので…
でも、それぞれの難しさがあるし、それぞれの面白さがあると思うのです。
 

 

  子どもの指導

 

子どもはね、素直です。小さい子ほどストレートですよね。
もちろんひとりひとり違っていて、いろいろなのですけれど…
だから逆に、ごまかしなんて効かない…
(あっ、大人はごまかせると言っているわけではないです)
子どもはわかってないからごまかせるなんてどこかで思っている先生、いるでしょ。

逆ですそれ。
全部見透かされていますよ。
だから逆に、面白いと思うのですけどね。
まだ出来ないこともたくさんあります。知らないことも…
それをどう導いていくのかはこっちも勉強になるし、面白いと思うのです。
そして、経験が少ない分、染み込んでいくのも早い。
成長の速度は、こっちの予想をことごとく超えてきます。
 

 

  大人の指導

 

大人はね、大人だから出来る演奏ってあるでしょ。あると思うのです。
技術や経験にかかわらず、ね。
大人だから出せる音、大人だから出来る音楽…
それが、面白いところだと思うのです。
子どもには出来ないような話も出来るしね(あっ、いかがわしい話ではないです)。
自分で考えたり工夫したりの幅も広い。
それまでいろいろな音楽に出会ってきているから、中にある引き出しも多い。
そういうものを引き出して、大人だからこそ出来る音楽をつくる面白さって、あると思うのです。
 

 

  子どもの指導の難しさ

 

では、子どもの指導の難しいところは?
学校バンドを指導に行って、終わってから…
「あまり聞かない言葉や言い回しがあった」と言われたことがあるのです。そこの先生から。
しまったな、と思いました。
子どもにもわかるように伝えているつもりなのですが…
ちょっと難しい話でも、これは伝えないといけないと判断したら、わかりやすく言うのですが…
もちろん、ちゃんと伝わっているかどうか表情を見ながら、ね。
大人に伝えるような内容を、子どもにもわかるように伝えなければならない難しさ、ですね。
「ちゃんとやっとけよ」って言うだけでは指導にならないですから…
 

 

  大人の指導の難しさ

 

では、大人の指導の難しさって、何でしょう。
気を使う? たしかに、自分より年が上の人もいたりしますからね、最初はそう思っていました。
たとえば楽器をやっていてもあるでしょ。ビギナーの頃は、コツさえつかめばすいすい行ける。
でも、経験を重ねていくと、だんだん難しくなってくる。そうすぐには変化しない…
そんなところってあると思うのです。
どう引き出すのかは、ある意味、子どもより難しいところもあるあもしれません。
でも、それぞれが引き出しも多いし経験も多い。
だから、それをどうひとつにまとめるのか、でしょうか。
でも、言葉だけではなく棒で伝われば、それがいちばんですよね。大人も子どももね。

さて、指揮や指導をされているみなさん、どう思われますか。