創作は制約があった方がやりやすい? | フクロウのひとりごと

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愛知県在住のトロンボーン吹き、作編曲家、吹奏楽指導者。
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創作、音楽でいう創作といえば作曲もそのひとつですが、これ、制約がない方がむしろ難しいと思われませんか。「なんでもいいので好きなように書いてください」というのがいちばん難しい、そんなふうにも思うのです。

こんばんは。
トロンボーン吹きで作編曲家、吹奏楽指導者の福見吉朗です。

 


 

 

  制約

 

たとえば作曲でいったら、制約って、それではどんなものがあるのでしょうか。

  • 編成の制約(○人しかいません…、こんな編成で…)
  • 尺(長さ)の制約(○分で)
  • 内容の制約(こういう楽曲を…)
  • 歌詞の制約(この歌詞に曲をつけて)
  • 演奏者の制約(このバンドのために)

こんなところでしょうか。
そのほかに、もちろん期限(納期)の制約もありますよね。
でも、そういうものがなにもないほうが、むしろある意味難しいようにも思うのです。
 

 

  編成の制約

 

昨今(いや、昔から?)フレキシブル編成の楽譜がいろいろありますね。
あれ、書くのは難しいのではないかと思うのです。
「こんな編成で」って言われた方が、むしろ書きやすい。
いかにその楽器に合う、いかにその楽器らしい楽句を書くかというのは挑みがいがあります。
また、そうすることによってある意味、より良いものが書けるようにも思います。
どんな楽器でも演奏できるパッセージと、ずばりこの楽器でなければ、というパッセージ、
どちらがより、演奏されたときに映えるのでしょうか。
 

 

  尺の制約

 

「○分○秒で」なんて言われると、がぜん燃えてきたりしませんか。
「よし、ピッタリその尺で作ってやる」って思います。当たり前ですが…
「この語りにピッタリの長さの曲にしてください」っていうのも燃えますね。
当たり前かもしれませんが、そういうときはまずテンポと拍数を決定します。
曲の尺なんか、音を出して計ってみなくとも、計算すれば簡単にわかりますよね。
「時間を計るために通します」なんてことほどばかばかしいことはないです。
ただし、ちゃんと所定のテンポで演奏出来れば、の話ですが…
 

 

  内容の制約

 

「こういう内容の楽曲を」
「こんな場面で使う曲を」
「こういうイメージで…」
そういう制約があった方が、書きやすいように思うのです。
イメージの手がかりを最初から与えられるわけですからね。
「○○みたいな曲を」、「○○風に」と、既存の楽曲を言われることもあります。
これ、編曲でもです。
ある意味、考える手間が省けちゃう(ぉぃ)感すらあったりしますよね…
 

 

  歌詞の制約

 

歌詞があるとね、まず、その詞のイメージ、世界があるでしょ。
そしてさらに、歌詞の、言葉の抑揚がある。
これ、創作の大きな助けになります。
何度も読んで言葉の抑揚を感じているうちに、自然に旋律が出来てくる。
でも時々、先に曲を作ってそれに詞をつける人もいるでしょ。
そんなことがよく出来るな…、と感心するのです。いろんな意味で。
言葉って、音楽の素ですよほんとに。
歌もの、だからもっと書きたいと思うのです。
 

 

  演奏者の制約

 

「このバンドのために」
「この子たちのために」
そう言われた方が、むしろ筆が進むし、いいものが出来る、そんな気がします。
(これ前にも書きましたっけ…)
人は誰かのための方が頑張れる、そういうものなのかもしれません。
でもそれって素晴らしいことですよね。

で、期限の制約は…
音が出る3日前にはまだ影も形もなかったこともありますが…(爆)
おしりに火がつきますよね(汗)

さて、制約があった方が創作しやすい…、共感いただけますか。