進歩とはスロープのようなものではなく | フクロウのひとりごと

フクロウのひとりごと

愛知県在住のトロンボーン吹き、作編曲家、吹奏楽指導者。
おもに吹奏楽の活動に役立つ情報を発信中!
バンド指導をご希望の方はお気軽にご連絡ください。

進歩すること、上達すること、成長すること、これって一体どういうことなのでしょうか。どんなふうに成長するのでしょう。毎日少しずつ少しずつでしょうか。どうやら成長ってそういうものでもないように思うのです。

こんばんは。
トロンボーン吹きで作編曲家、吹奏楽指導者の福見吉朗です。

 


 

 

  上達

 

楽器をやっている人なら、毎日のように練習ってすると思います。
もちろん、上達したくて、そのために練習ってするのですよね。
上達って変化ですから、毎日、違いを見つけて昨日より良いものを求めて…
そうであるとは思うのですが、では、上達って、
毎日少しづつ、たとえば毎日1mmずつ伸びていくもの、なのでしょうか。
どうやらそうではないと思うのですよね。
上達って、スロープではないのです。
 

 

  なかなか変われないとき

 

練習しても練習しても、なかなか変われないときって、ありますよね。
毎日毎日おんなじことをして、ずっとおんなじで…
あるいは、いつまでたっても出来るようにならない、とか…
誰でも経験あると思います。
ときには後退しているんじゃないか、むしろ悪くなってるんじゃないかと思うこともあったり…
でもあるとき突然に、ふっ、と出来るようになったり…
さて、それって、なぜなのでしょうか。
いろいろ理由はあるのでしょうけど…
 

 

  登山

 

ある人は、練習や上達って登山のようだと言われました。
登山、登山道って、ずっとおんなじスロープ状の道ではないですよね。
急斜面もあれば、なだらかなところもある。険しいところもあれば、ラクな道もある。
ときには下がって行くようなところだってありますよね。でも…
たとえ高さは下がっていくようなところがあっても、その道は頂上には近づいていっている。
そういうことだと思うのです。
頂上が見えなくなることも、下っていくこともあるけれど、そんな時も、
足元の花を愛でながら無理せず自分の歩幅で一歩づつ。
ほんとうに、いい喩えだと思います。
 

 

  先が見えないとき

 

先が見えないとき、変化や進歩が感じられないとき、それはもしかしたら、
いずれ来る成長のための準備期間、充電期間なのかもしれません。
もしかしたら以前よりも下がっているのかも…

そんなふうに感じられることもあるかもしれません。
ときには、不調というのもありますよね。
ではそんなときって、どんなふうに捉えていったらいいのでしょうか。
以前のように…、あの時に戻ろう、でしょうか。
ときには下っているように見える登山道でも、頂上には近づいていっているのですよね。
遭難しているのでなければ、ね。
だからやっぱりうしろではなく前を向いて、だと思うのです。
もしも遭難していると思うのであれば、そのときは信頼できる先生のレッスンを受けましょう。
 

 

  音楽

 

さて、でも登山と音楽には違うところもあります。ひとつだけ。それは…
ゴールがあるかどうかです。
登山には、頂上というゴールがありますよね。
でも音楽には、『ここまで出来たらゴール』、『これで完成』というゴールはない。
どこまで行っても、もっと成長できる前途があるし、逆に、
『ここまで行けなきゃ』っていう線がどこかにあるわけでもない。
でもだから、面白いのですよね。
楽器や音楽って、ずっと登り続けることの出来る山なのだと思うのです。

さて、進歩、成長ってどう言うものだと思われますか。どんなふうに成長してきましたか。