作曲のやり方って… | フクロウのひとりごと

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愛知県在住のトロンボーン吹き、作編曲家、吹奏楽指導者。
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みなさん、作曲ってされたことはありますか。どんな曲を書かれますか。どんなやり方でされますか。

もちろんそれは人によりいろいろでしょうけど、みなさんどんなふうに書かれるのか興味あるところ…

 

こんばんは。

トロンボーン吹きで作編曲家、吹奏楽指導者の福見吉朗です。

 

 

 

  家を建てるなら

 

たとえば家を建てる時なら…

まずは間取りを決めて、設計図を書く。

それに従って基礎をつくり、建材を刻んで建前をする。

そこから設計に従って窓やドア、そして内装を作っていく…

きっと、そんな順番になりますよね。

では、これを作曲に当てはめたらどうなるか…

 

 

  作曲では

 

家を建てる順番を当てはめて考えるとするなら…

曲の編成、構成を決めて、小節割りを出す。

モチーフを決めて、小節割りに従って音を書いていく。

そこからオーケストレーションを書いて、いろいろな記号を加えてスコアを整えていく…

そんな順番でしょうか。

でも、そんなふうに書いている人って、どれくらいおられるのでしょうか。

 

 

  自分の場合…

 

もちろん曲の性格や編成などによっても変わってきますが、ぼくの場合…

いくつかのモチーフや旋律などの断片が出来たら、なんとなくぼんやり構成を考えながら、

大編成の場合なら4段譜程度のスケッチを書き始めます。

(これは紙の五線紙の場合もあれば、コンピューターのことも…)

アンサンブル程度の小編成なら、いきなりスコアに書き始めます。

書きながら、構成を詰めていく感じですね。

いちおう、構成が固まらないとオーケストレーションにはかかりません。

でも、どこかちょっと行き当たりばったりですね…

 

 

  行き当たりばったり

 

たとえばメロディが出来ても、そこにバスをつける段になって…

『あれっ、つかないぞ、なにが間違ってんだ!?』…、ってなったり(汗)

たとえばスケッチがそこそこ進んでいるのに…

『えっと、構成どうしよう…』ってなったり(汗)

窓や屋根の形が出来かかっているのに設計図がまだ完成してない、みたいな感じですね。

行き当たりばったり。

こういうところに性格が出るのですかね…

 

 

  長さが決まっている場合

 

たとえば、「このナレーションに合う尺(長さ)の音楽をください」とか、

「何分何秒から何分何秒の曲を」とかいうオーダーの時は、テンポと小節数で計算します。

何小節あればいいな…、って。

でも、時間の指定がない、あるいはアバウトな場合は、

出来上がってみるまで、少なくともスケッチが出来てみないことには、

全体で何小節になるのかわかりません。

やっぱり、行き当たりばったり(汗)

構成と各部の小節数、つまり、全体の箱をまず作って、そこに音を入れていく、

そんな書き方をされる方も、おられるようですね。

ぼくには出来そうにありません(汗)

厳密に尺が決まっている場合、そうせざるをえないでしょうけど…

 

 

  寝かせる

 

作曲家の中には、1つの曲を何年もかけて書き上げた人もいますよね。

(ベートーベンとかブラームスとか…)

寝かせる、っていうのでしょうか…

たとえば、書き上がってからも何日も推敲する曲も、たまにはありますが、

急ぎのものなど、書き上がった瞬間に送りつけて(!)しまうこともあります(汗)。

できれば、一晩くらいは寝かせておこうと思うのですが…

(一晩寝て改めて見てみると、違うふうに見えてくるのはよくあること)

また、一瞬で出来上がるものもれば、行き詰まってなかなか先に進まないものも…

『旋律は出来たけど伴奏が全然つかないぞ』なんてことも…

これでもけっこう苦労しているのですよ(汗)。

でも、『寝かせる』ってどういうことなのでしょう。『放置』なら、よくやりますが…

 

 

  あとづけ

 

それから、たとえば、作曲家が自分の曲を解説するときに、

「このモチーフはこういう意味があって、このメロディは…」とか言ったりするでしょ。

ぼくも書いたことありますよ。『このモチーフは波を表しています』なんて。

白状すると、そういうの、たいていは、あとづけです(汗)。

ぼんやりとイメージ、原風景、思い、みたいなものは、最初にあることが多いですけどね。

でも、やっぱりいい加減な人間なのです。

 

さて、作曲されるみなさん、みなさんはどんなふうに書かれるのでしょうか。

恥を忍んで白状したのだから、みなさんも教えてくださいな。